滋賀報知新聞(ニュース)平成13年2月19日(月)第12569号

市町村合併説明会

本日 県がアピアホールで開催

推進要綱を議論検討の材料に
=東近江は一つ 基本は20万特例市=

(湖東・広域)
 市町村合併について県の説明会が各県事務所単位に行われているが、八日市県事務所管内では、十九日午後二時から「推進要綱説明会」を駅前アピア四階のアピアホールで開催する。

 県は昨年十二月、市町村合併問題で行政関係者や地域住民の間で十分議論を深めてもらうため、具体的な検討材料となる合併パターンを含む県の考え方を「県市町村合併推進要綱」にまとめた。

 県全体の均衡ある発展が期待できる基本パターンは、自立した自治体や地域の実情、日常生活の結び付き、広域行政などを考慮し、七地域からなる市町村の組み合わせを提案している。

 推進要綱を東近江地域に限ってみると、広域行政など地域の一体性の観点から、一つにまとまった特例市(二十万都市)移行型の流域共同生活圏形成の合併パターンを基本にした。

 しかし、二つの地方都市を核としてJR沿線と内陸部ごとにまとまり、近江八幡市・八日市市を中心にそれぞれ十万都市を形成する組み合わせや、安土・五個荘・能登川ほか、八日市・蒲生・日野・永源寺などの組み合わせも示されている。

 日常生活圏の拡大や情報化の進展、地方分権の推進、少子・高齢化の進行、財政状況の悪化など市町村を取り巻く状況は厳しく、自立して地域課題の解決を完結し、地域経営体制の充実が求められている。

 市町村の自立は、基礎的な行政サービスの提供、課題解決に導く政策形成、これらを支える健全な財政力に代表される。このことから、合併効果を「行政サービスの高度化・多様化への対応」「行財政の効率化」「政策形成能力の向上」「住民の利便性の向上」「広域的な観点に立った重点的な基盤整備の推進やまちづくりの展開」などに求めている。

 一方、反対理由に「住民の声が届きにくくなる」「地域への愛着が薄れてしまう」「周辺部と中心部の格差」「行政サービスや負担に差が出る」「役所への距離が遠く不便になる」などの意見が多い。

 市町村合併に関しては、国の各種支援措置がとられた合併特例法の期限が平成十七年三月末に切れることから、賛否も含め早い段階で行政と住民が協働して、十分議論や検討を深める必要に迫られている。


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第35回八日市市社会福祉大会

“交流”による共生社会へ

=いきいき大賞など49の個人・団体を表彰=


いきいき大賞の表彰を受ける西澤八重さ(左)と加藤正一さん =アピアホールで=

(湖東・八日市市)
 第三十五回八日市市社会福祉大会(市、市社協、県共同募金会八日市支会主催)が十五日に八日市駅前のアピアホールで開かれ、市の福祉向上に努めた個人や団体の表彰や感謝状の授与、記念講演などが行われた。

 大会には市内の福祉関係者や市民約百五十人が出席。中村功一市長が「介護保険制度も大きな混乱もなくスタートできた。二十一世紀は、人と人とのふれあい、支え合いによる地域社会の実現をめざしたい。

 そのため、新年度のテーマを『交流』として、人と人、人と自然、人と文化、健常者と障害者の交流による共生の時代を」とあいさつ、服部信啓市社協会長も「福祉のまち八日市の建設には市民の協力が不可欠」と市民一丸となった地域福祉向上への努力を呼びかけた。

 表彰式では、『元気都市ようかいち』にふさわしい活動を続けている高齢者をたたえる「八日市いきいき大賞」の今年度受賞者、西澤八重さん97(金屋一丁目)と加藤正一さん87(建部上中町)の二人に、中村市長から賞状と記念品が贈られた。

 西澤さんは八十歳から独学で水彩画に取り組み「手や頭を使うことが長生きの秘訣。作品を人に差し上げたとき、喜んでいただく顔を見るのが楽しみ」と、また、加藤さんは遺族会や社協、老人クラブなど、市や地域での幅広い活動が評価され、「社会の一員として地域のためにがんばってきました」と、それぞれ受賞の喜びを語る。

 このほか、市社協会長として市の社会福祉向上に永年努めてきた直野章さんに市長から感謝状が、共同募金へ多額の寄付を行った十四の個人・団体に同支会長感謝状、地域福祉の向上に努める十三の個人・団体に市社協会長表彰、善意銀行への多額の寄付を行った十九の個人・団体に市社協会長感謝状が、それぞれ贈られた。

 つづいて、教育評論家としても活躍する落語家の桂文喬さんが「笑いはたっぷり、夢はしっかり」と題して講演を行った。


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バイオ版シリコンバレーの誕生へ

長浜に全国初の「国際バイオ大学」

2003年開校めざし、プロジェクト着々
=来年には文部科学省に認可申請=


誘致予定のJR田村駅西側(約12・9ha)、
産業創造拠点づくりを目指す。

(湖北・長浜市)
 全国初のバイオスペシャリストを養成する四年制大学「(仮称)長浜国際バイオ技術総合大学」と、大学を核にした産業集積拠点「サイエンスパーク」の新設計画が長浜市で進んでいる。

 京都で予備校、専門学校などを経営する関西文理学園(京都市、吉田保理事長)が、二〇〇三年四月の開校を目指して計画する大型プロジェクトで、バイオ系専門学校の経営提携を行う宝酒造(本社=京都市)と長浜市が参画。

 同市田村町のJR田村駅西側約一二・九ヘクタールを進出予定地としており、実現すれば、研究開発から生産までを行う“バイオ版シリコンバレー”が誕生する。

 学術研究や産業技術の高度化・国際化など社会情勢の変化が進むなか、時代潮流に対応できる地域産業と、先端技術を持つ高等教育機関の整備充実が求められている。県内には、龍谷大学(大津市)、立命館大学(草津市)、県立大学(彦根市)等が立地しているが、全国的に見れば整備水準は低い状況だと言われる。今回の新設計画は、誘致実績がある滋賀県に目が向けられると同時に、湖北の悲願として選挙公約に上げた清水久行前市長および川島信也市長の交渉によるもの。

 同計画は、関西文理学園と宝酒造が四、五年前から検討を始めたもので、長浜市側への具体的な働きかけは一昨年の秋。同学園の吉田理事長は、「二十一世紀を担うバイオ分野で高度な知識と技術を持つ優秀な技術者を養成したい」と話し、基金一億円を出資して学校法人設立準備財団を設置した。

 公民協力方式の同大学は一学部一学科で、定員は一学年二百人。学部等はまだ検討中だが、「遺伝子生命科学コース」(遺伝子解析や組換えDNA技術を活用する生命機能研究)、「タンパク質機能科学コース」(蛋白質構造と機能解析など、有用物質作成の研究開発)、「細胞生命科学コース」(細胞培養や有用物質培養法の研究開発)、「生命情報科学コース」(生物ゲノム等のバイオ情報処理解析システムの研究開発)、「環境生命科学コース」(自然環境生物による環境汚染浄化法の開発、研究)―の履修モデルコースが予定されている。

 川島市長は「国家的観点から見ても意義ある事業であり、ぜひ実現したい」と意欲を示し、今年三月に財団の申請、来年四月までには文部科学省へ大学設置の認可申請を行う予定だ。なお、開校までの総事業費は約七十億円が見込まれている。

学と産業振興・サイエンスパーク

 IT産業と並んでバイオテクノロジーは二十一世紀を代表する産業分野として注目されている。サイエンスパークでは、大学での情報研究成果を生産につなげる産学交流拠点を形成するもので、バイオ関連の民間企業や研究所、公的研究機関等を誘致。産業振興に不可欠な「学」との連携を基調に、地域産業の経済発展を図る。

 また、同大学や地域内教育機関の卒業生たちが、培った技術力を活かせるシステムづくりにも力を入れ、バイオをはじめ情報通信関連のベンチャー起業家が生まれることを期待。長浜の地に、バイオ版の産業集積・シリコンバレーを創る。


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安土城の築材、湖西産を使用か

古文書調査で調達ルート解明

焼失後、修復の材木発注
=山本家(安曇川町)の文書から =


安土城焼失後、
築材を早く送るよう催促した書状

(湖東・安土町)
 安土城郭調査研究所は十四日、今年度調査の成果の中で、安土城修復のため湖西地方の産材が調達されたことなどが書状から確認できたことから築城に際しても同地方の木材が使われた可能性が高いことが分かった、と発表した。

 築城の材木が調達されたと考えられる根拠として、高島郡安曇川町南船木で古くから大工を営む山本家に伝わる古文書五五七点の中から安土城の木材運搬に関するもの十点余りを抽出し、記述内容や時代背景、人物などの調査結果を挙げている。

 その中の「堀田秀勝書状」には、朽木谷(朽木村)の山々を管理する立場にあったと思われる織田信澄の家臣「堀弥次左秀勝」が船木(安曇川町)の材木座(安曇川を下って運ばれる材木を一手に扱う商い組織)に、安土大宝坊の材木を大切に扱うよう指示した内容が記されている。

 文面に登場する安土大宝坊は、天正十年に徳川家康が安土を訪れた時に宿舎にした寺。また信澄の名前は「信長公記」の中で天正四、五年頃に登場していることからこの文書は、安土城が存在した時に安土大宝坊があったことを示す資料と分析。

 また、織田信孝(天正十一年五月没)の御用木材を送ること伝えた文書には「注文書の写しを送るので、それと引き合わせて算用することと、送った材木の中に『殿様安土御座敷』の材木が混ざってしまったので、それらについては預かって欲しい」と述べられており、日付から天正十年七月八日のものと見られるとしている。

 文面の中の『殿様』は、志賀郡、高島郡の領主で信長に安土城の普請を命じられた「丹羽長秀」と考えられることから、長秀の屋敷が、信長が討たれた本能寺の変後も存在し、修理や増改築が行われたことが推察される。また、文書の内容から尾張、美濃を治めていた織田信孝の居城が、安土に存在していた見方も出来るとしている。

 さらに、天正十年七月十六日のものと推定される「安土御殿御材木」を早く送るよう催促した文書では、同年六月に城が焼失した後、修復のための木材を求めたものであり、信長が死んでもしばらくは安土での天下統一が続き、安土の町は一気に荒廃に向かわなかったことも分かった。

 同研究所では「安土城が築城された天正四年当時、湖西地域は、信長の配下にあった磯野員昌が支配していたことから、安曇川河口に集積された材木を容易に手に入れることが出来たはずで、安土城普請の築材として用いられたことは十分考えられる。築材の調達ルートが明らかになる発見だ」と話している。

 


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世界湖沼会議のみなさんウェルカム!

旧琵琶湖ホテル活用工事進む

人気再燃のオ一ルドローズを採用
=環境と一体化の「花緑公園」に=


バラをテーマとした
旧琵琶湖ホテル跡地整備の
完成予想図

(湖西・大津市)
 大津京時代(六六七〜六七二)に設けられたとされる「志賀の花園」にちなみ、大津市は、バラをテーマとした旧琵琶湖ホテル跡地(大津市柳が崎)を含む湖岸一帯の公園整備を進めている。

 昨冬から本館の一部建築工事および修景工事が進められ、第九回世界湖沼会議の開かれる今秋までには整備される予定だ。桃山風建築として親しまれた同館を市の貴重文化財として、また国際観光の拠点として活用を図り、琵琶湖環境と一体化する「花と緑の公園」を目指している。

 採用されたバラは、人気が再燃するバラの原種「オ一ルドローズ」。ホテル開館の一九三〇年代ごろに世界に広まった古典品種で、その数は約一万種類もある。
 同市では、旧琵琶湖ホテル本館の活用方法を検討する「(仮称)柳が崎湖岸公園検討委員会」(伊藤英昌委員長、十人)を設置し、市民の意向に添った計画となるよう、アンケート調査や子ども会議から出された意見を同委員会で検討。

 広域観光ならびに湖上交通の在り方など、新たな観光ネットワークの形成についても協議を行い、昨年三月、最終委員会から同公園整備の基本方針案が提出された。これを受け、大津市では同案に基づいた公園基本計画を策定し、昨年十二月から本館の一部建築工事等を進めている。

 旧琵琶湖ホテルは、昭和九年に誕生した県内初の国際観光ホテルで、眺望・採光を考慮したコの字型の客室、優雅な高欄をめぐらした回廊など、日本趣味を加えた近代的洋風建築として国際的に愛された。平成十年の新築移転に伴って六十四年の歴史に幕が下ろされたが、歴史文化的資産として保存しようと、ホールや客室などについては建物の文化財的価値と調和した利活用を図っていく。

 建物は鉄筋地下一階地上三階建てで、一階には、バラの香が漂うガーデンカフェ、ジャム・工芸品を販売するローズショップ、文化活動を楽しめる多目的ホールなどを整備。二階はレストランや香水、食器などの展示即売室があり、三階には図書室、市民ギャラリーなどが設けられる。また、周辺の公園には、約〇・五ヘクタールにオールドローズを中心とした花々を植え、あずま屋風の温室やカフェテラス、花壇、市民バラ園など、生活体験型のバラ園として楽しめる。


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