滋賀報知新聞(ニュース)平成13年2月22日(木)第12573号

飲み食いに消えた調査委託料!?

栗東町の小野、手原行政区の共同墓地委員会

委託料の存在知らない大半の委員!!

=歪む滋賀の地域コミュニティー <1> =

(湖南・栗東町)
 大津市が多額の報償金を同市自治連合会などに支払っていることに対し、市民から批判の声が数多く本紙にも寄せられている。そんな中、栗東町の小野、手原両行政区の共同墓地委員会でも町から支払われた調査委託料を同委員会の会計に計上せず、飲み食いにあてていた疑惑が発覚し論議を呼んでいる。地方分権が叫ばれる一方で、その核になるべき地域コミュニティーが一握りのボスたちによって“制度疲労”を起こしているのだ。そこで本紙では「歪(ゆが)む滋賀の地域コミュニティー」をテーマに、その実態を随時追ってみることにした。 【石川政実】


                      

町が墓地委員会から1560万円で用地買収した町墓地公園のC区

 栗東町立墓地公園(同町小野)は、小野、手原行政区の共同墓地の隣接地に建設され、四十九年に第一期(A区)三百九十区画、五十七年に第二期(B区)五百六十五区画の永代使用募集をそれぞれ開始した。さらに第三期(C区)工事を平成七年から行い、八年からC区四百三十二区画を募集。このC区の用地買収は、共同墓地委員会と万年寺(小野)との境界確定問題で難航した。

 このため町は、墓地委員会の委員全員(十五人)と万年寺の住職、檀家総代(二人)で構成する「町墓地公園拡張検討調査委員会」を平成四年度から六年度にわたって設置し、境界確定する潤滑油として「委託料」の名目で毎年約三十万円を予算計上した(予算の委託料から同委員会が使った金額を差し引いた残高は町に返還したという)。 

 町財政課によると、決算書では「調査委員会」に実際に支払った委託料は、四年度二十四万二千二百三十九円、五年度十五万五千八百三十八円、六年度二十二万八千五百六十二円。当時の町民生部生活環境交通課係長の今村嘉孝氏によれば「町が年度初めに委託料を振り込む口座は、調査委員会代表里内新多氏の名儀で、この通帳と印を私が課のロッカーに保管していた」という。会計課の厳重な金庫に、なぜ保管しなかったのか疑問が残る。また里内氏の口座になったのは、四、五年度の調査委員会の委員長が同氏だったからだが、六年度は奥村忠朗氏が委員長にもかかわらず通帳の口座は、代表が里内氏のままだったという。

 ちなみに六年度の委託料(決算ベース)は(1)同年六月二十一日=二万九千四十円(一人二千六十円の弁当十二人分、ビール代四千三百二十円)(2)九月五日=一万八千五百四十円(一人二千六十円の弁当九人分)(3)十一月十一日、地元料亭「魚新楼」=十七万三千九十一円(二十人分=写真参照)(4)その他七千八百九十一円―と、飲み食いばかりだった。


料亭で調査委員会が飲み食いした請求書と領収書

 とくに(3)は、境界確定が内定した後の“手打ち式”と推測されるが、その当時の町担当者であった織田晃氏(当時、民生部長)、仙石龍岳氏(同部生活環境交通課長)、今村氏の三人は「調査委員会の委員の十七人のうち十五人程度、町からは当三人に加え町長や助役なども出席したはず」と話している。これが事実なら用地売買の相手でもある町担当者らを「調査委員会」が招待したことになり贈賄の疑いも出てくる。

 さらに不思議なのは、委員長であった里内氏が「私名義の口座があったことは記憶にない」としていること。片や奥村氏も「墓地委員会を仕切っていたのは、手原区の里内新多氏や原田秀夫氏であり、調査委員会の委託料の口座の件は詳しく知らない」という。

 小野地区の委員からは「委託料が出ていたのは初耳だ。それがあれば墓地委員会の会計に計上できたのに」と手原区の一部委員らに対し不信の声が聞かれた。 確かに委託料は、墓地委員会の共同会計には姿を見せず、不透明な形で飲み食いに消えた疑いが強いだけに、徹底した事実究明が求められるところだ。


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国家100年の計

権力の蠢動にストップ

―首都機能移転「三重・東近江 新都フォーラム」―


「三重・東近江 新都フォーラム」
(水口町立碧水ホール)

(湖南・水口町)
 権力の蠢動が渦巻く東京都、KSD汚職事件などに見られる政官財の癒着を止めなければならない―。水口町の水口碧水ホールでこのほど、三重・畿央地域首都機能移転甲賀・東近江推進委員会と、滋賀県が主催する『新世紀を拓く三重・東近江 新都フォーラム』が開かれ、講演や新都構想に両地域の住民ら約三百人が耳を傾けた。これは、一極集中の是正と首都機能移転の意義を語るもので、日本の将来をどうするかという議論こそが新都建設の核心であるとした。【山田香織】
              
将来への議論こそ新都の核心
島田氏「日本を変える絶好のチャンス」

 フォーラムは「日本の創生と首都機能移転」をテーマに開かれ、まず、同推進委の松山正己会長(土山町長、甲賀郡町村会会長)が「東京、大阪などの交通アクセスや日本の顔を考えると、この三重・畿央地域が一番」と話し、新都建設の気運を盛り上げた。

 続いて、国松善次県知事が登壇し、「国民がリーダー(首相)を選べない中で、国家の担う役割は大きい。どのような質にするのか、首都機能移転を国家戦略だと明確にすべき時期にある」と、移転の論議を候補地選定に費やしている国の現状を指摘した。

 このあと、「首都機能移転に関する緊急アピール」を昨年十二月に公表した社会経済生産性本部新都建設推進協議会長代行の島田晴雄・慶応義塾大学教授による講演『首都機能移転を推進しよう―原点をふまえ、日本の改革を―』が行われ、東京の過密問題や政治改革など四項目に渡って解説。

 その中で、三候補地の絞り込みが来年行われる予定のなか、都内に建設中の新首相官邸について島田氏は「法律が決まっても別の動きがあるのが日本の政治」と厳しく批判し、首都機能移転の論議が官主導から民主導への大きな変換期であると示唆、最後に「現世代の私たちが携っている重要な課題であり、日本を変える絶好のチャンス。地区の選定は最後の仕上げで、決定には地元住民全員の賛成が不可欠だ」と話した。

 なお、緊急アピールの作成時に同協議会が実施したアンケート調査によると、首都機能移転への関心は各都道府県、市、企業ともに高く、移転に「賛成」は五〜七割となっている。しかし、都道府県が「実現する」と見るのが四割なのに対し、市や企業では一割前後に留まるなど、現状では多くの国民が実現は困難と見ているようだ。
 これについて同協議会は「国土交通省が中心に担当しているが、省庁再編を機に、国政改革全般に結ぶつけられるよう横断的な組織が必要」と要望している。


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我が家のゴミダイエット

冬期連続「環境講座」

=3月2日まで受講受付=


秋期「環境講座」の風景

(湖南・水口町)
 水口町がISO14001を取得して早一年。水口中央公民館では、住民一人ひとりの理解が大切として、同館講義室で開く冬期連続講座「環境講座」(全三回)の受講者を募っている。

 第一回の開催日は三月七日、午前十時から水口中央公民館で講演「地球規模の環境問題」が行われ、焼却炉内の温度やダイオキシン等の物質を解説する。第二回は十六日午前九時からで、館外研修「ガラスのリサイクル」と題して、東洋ガラス(株)・東洋カレット(株)の工場を見学。最終の第三回は午前十時から始まり、講演「身近な環境問題を考える」が開かれる。

 講師は、下廃水や廃棄物処理などを専門にする竺文彦教授(龍谷大学理工学部)で、主な著書に「水辺の景観設計」「都市の水環境の創造」などがある。
 定員は先着三十人。希望者は、所定の申込書に必要事項を記入し、三月二日までに水口中央公民館へ申込む(TEL0748―62―0488)。


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日野町長選5回目の無投票

奥野町長3期続投果たす

=びわこ空港計画の推進へ意欲=


支援者とともに当選を喜ぶ奥野弘三町長
(左から2人目)

(湖東・日野町)
 びわこ空港予定地を抱える日野町の町長選挙が二十日に告示され、推進を掲げる現職の奥野弘三町長(74)以外に立候補者がなく、同町長が三選を果たした。同町とともに空港予定地がある蒲生町でも推進派の町長が先月誕生し、今後の両町の動向が注目される。同町長選挙はこれまで十二回行われ、無投票当選は今回で五回目。

 午後五時過ぎ、当選確定が決まると、一日限りの選挙活動を終えた奥野町長は役場隣の祝勝会場、同町林業センターに支援者とともに姿を見せ、無投票当選について「(選挙戦という形で表面化しなかったが、)町政に対して反対意見があるということも謙虚に受け止めたい」と重責をかみしめ、びわこ空港に関しては「地元と県との協議を踏まえた中で決断したい」と、住民との対話を強調した。

 午後六時からの祝勝会には、近隣の首長や市町議会議員、地域の支持者ら約二百人が駆けつけ、当選を祝う万歳三唱が大きく響きわたった。あいさつに立った奥野町長は、「住民の皆様の理解・協力がないと成し遂げられない重要な課題が山積している。 最後の町政に対する務めとして精一杯努力したい」と、三期目へかける意気込みを語った。

 同町長の公約は「人の和と対話」を基本路線に置き、▽びわこ空港と名神名阪連絡道路の建設促進(交通)▽図書館と中学校整備(教育)▽男女共同参画社会づくりの推進(福祉)▽東近江行政組合ごみ焼却炉更新問題(生活環境)―などを挙げている。とくに推進を掲げるびわこ空港計画については、「進退にかけても取り組みたい」と話している。

 奥野町長は、昭和六十二年に日野町農協組合長理事、平成二年に県信用農協連専務理事を歴任し、空港推進を掲げ同五年に初当選。これまで農業公園「ブルーメの丘」の誘致、幹線道路や下水道、各地区公民館の整備を進めてきた。同町佐久良八六四。

 なお、同町長選への候補擁立を目指しながらも断念した「住民本位の日野町政をつくる会」(対中芳喜代表)は、今回の無投票当選について「住民不在町政への厳しい監視と併せて住民のみなさんとともに空港を冠しないまちづくりの展望と、立ち止まらない民主町政の具体化要求の力を蓄えていきたい」と、引き続き空港計画に代わるまちづくりを強く求めたいとしている。

 


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盲導犬「レイ」と新生活

行動範囲広がり心強い

=市民病院職員の森さん =


病院内では毛が抜け落ちないよう服を着せてもらっているレイと森さん

(湖東・近江八幡市)
 近江八幡市民病院の職員、森千秋さん(46)がこのほど、日本自動車販売協会連合会から盲導犬の貸与を受け、電車とバスを乗り継ぐ通勤を始めた。

 森さんは、診療部リハビリテーション科に勤務する勤続二十六年のベテラン職員。十六年前に病気で視力を失って以来、同僚に野洲町の家まで送迎してもらったり、JRやバスを乗り継いで通勤していたが、同連合会の盲導犬貸与制度があることを知り、申請していた。

 森さんと一緒に生活し、朝夕の通勤の安全をサポートすることになったのは、ラブラトルレトリーバー種の「レイ」で一歳九か月のメス。病院内で待つことがあることから日本ライトハウスの訓練所(大阪府南河内郡)で育てられた性格のおとなしい犬が選ばれた。

 レイとの生活を前に森さんは自宅や通勤往路で実地訓練を重ねて、自信をつけ、五日からJRとバスを乗り継いで通っている。
 森さんは「盲導犬になったばかりの犬なので、まだ完全な誘導は出来ないが、飼い主の私がコントロールして共に歩んでいきたい。活動の範囲も広まり、心強いです」と話している。


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