滋賀報知新聞(ニュース)平成13年3月1日(木)第12581号

第2名神ルートに歴史の鍵

県・信楽の両教委が公団へ保存を要請

新宮神社遺跡を史跡指定へ
=紫香楽宮の解明に極めて重要=


史跡紫香楽宮跡遺構復元図
(奈良国立文化財研究所原図)

(湖南・信楽町)
 県教委と信楽町教委は、第二名神高速道路の計画ルートにある信楽町黄瀬の新宮神社遺跡から紫香楽宮(聖武天皇、七四二年から造営)の実態解明に重要とされる遺構が検出されたのを受け、土地を所有する日本道路公団関西支社にこのほど、両教育長名による同遺跡の保存要請書を提出した。

 同遺跡の発掘は、日本道路公団からの依頼を受けた県教委が昨年四月から開始したもので、同年十一月に甲賀寺と紫香楽宮を結ぶ朱雀路と橋脚跡、また、これらを管理したと見られる建物三つが見つかった。なお、甲賀寺は、七四三年十月十五日発令「大仏造顕の詔」の大仏づくりのために開かれた寺で、民間仏教の指導者・行基が弟子たちを率いて大仏造顕と甲賀寺造営を行ったとされる。

 これらの発見から、両教委の職員が同公団大津工事事務所を訪れ、「検出された遺構を現地で将来的に活用可能な形で保存をお願いする」「検出された遺構の史跡指定について、県教委、信楽町教委は協力して文化庁に要請する」とした西掘末治県教育長と藤井克宏信楽町教育長名の要望書を提出したもの。

 これを受け、日本道路公団関西支社は「保存の可否を含めて今後、検討したい」と話している。


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支払われなかった入園料!!

大津市老人クラブの「健康農園」補助金問題

『問題なし』と開き直る大津市職員

=歪む滋賀の地域コミュニティー <2>=

(湖西・大津市)
 大津市では比叡平老人クラブに対し、「老人健康農園」補助金として四万円を平成七年から毎年交付している。この補助金の内訳は、同老人クラブが健康農園として土地を借りるための入園料(借地料)三万円、水道代、肥料代などに充てる運営補助金一万円からなっている。このうち入園料三万円は、土地所有者と老人クラブの間での契約書(毎年四月一日付けで作成)に基づき、老人クラブが土地所有者に支払うものとされているが、実際には支払われていなかったことが発覚した。高齢者が健康のために農作業を行う「健康農園」事業への補助金の在り方に住民の間から批判が起こっている。【石川政実】


 写真A                     写真B
 農園運営事業収入収出決算書      


 写真Aは、同老人クラブが昨年三月三十一日に大津市に提出した事業十一年度の報告書だが、入園料として土地所有者に三万円が支払われたことになっている。写真Bは、同老人クラブの内部向けの十一年度の決算書だが、収入の部に市補助金四万円がそのまま計上されており、入園料を支払った形跡がない。さらに支出の部では、肥料代が二万五千四百十円と、市に提出した報告書の肥料代二千二百六十七円と大きく異なっている。

 これに対し地元住民で組織する「比叡平を明るくする会」(代表=加藤英子氏)は昨年九月二十一日、山田豊三郎・大津市長に「入園料を支払っていないのにもかかわらず、入園補助金の交付を申請し続けることは、虚偽による『公金』の不正請求であり、補助金の返還を含む適正な措置が必要」との公開質問を行った。 

 十月十八日に市側は「入園料の支払いを調査したところ、土地所有者への振り込み処理は行われていないが、土地所有者より老人クラブへ、入園料を寄付する旨の申し出から、振り込みなどが行われていないものであり、実質的に契約に基づく入園料の支払いは行われていた。帳簿上で入園料の支出と寄付収入の記載漏れの不備があったほかは、すべて適正に執行されており、補助金の返還命令などの必要はない。ただし老人クラブには、七年度から十一年度までの収支を的確に記述した金銭出納簿等や実績報告書の作成を指導し、提出させている」と回答した。つじつまが合えばいいというのだ。

 市高齢福祉・介護課の担当者も本紙取材に対し「土地所有者から入園料を寄付されたのに、お年寄りが帳簿の知識に乏しく記載することを忘れただけで、間違った使い方をしておらず、めくじらを立てるほどのことではない。また土地所有者と会って、過去の分について『確かに寄付をしました』という証明をしてもらっており、事業実績報告書も書き直させたので問題はない」と開き直る。

 だが京都市岩倉に住む土地所有者は本紙取材に対し「正直、市から三万円の入園料が出ていたのは、知らなかった。母が死んだ平成三年ごろから、老人クラブに無料で(毎年、賃貸借の契約書を交わして)貸してきた。(入園料三万円の補助金が出る平成七年以降も)老人クラブの方が毎年、契約書をもってこられるので署名捺印していた。だが、何年か前に私や妻以外の人物が署名捺印したことがあったかもしれない。いずれにせよ昨夏に、老人クラブの会長や市の担当者が来られて、寄付をしたことにして欲しいと頭を下げられたので、そのように証明した」と意外な真相を語った。

 さらに市のズサンな実態が浮かび上がっている。比叡平の老人健康農園の所在番地は、申請の「比叡平三丁目297-18」だが、補助金交付手続き時に市が作成した位置図は、「二丁目二十七番街区内」に間違えてずっと記載されていたのだ。市民の血税である補助金を、市はいったいなんだと考えているのだろうか。


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大地震いつ起きても不思議でない

「饗庭野活断層」調査報告会

=11日 新旭町公民館 =


饗庭野活断層が走る位置図の概略

(湖西・新旭町)
 近畿圏に存在する活断層の中で今後大地震を引き起こす可能性が最も高いと指摘された饗庭野活断層の「調査報告会」が十一日午前十時から新旭町公民館で開かれる。

 阪神大震災をきっかけに直下型大地震が起こる可能性の高い活断層の全国調査が行われ、饗庭野活断については経済産業省産業技術総合研究所の小松原琢技官(地質調査所・理学博士)らの研究グループが、平成九から十年度にかけて現地調査に入り、断層の規模や大地震が起こりうる可能性などを調べた。

 その調査がまとまったのを受けて新旭町が、活断層の存在を恐れているのではなく、地震の発生メカニズムや規模、被害の想定などの知識を深め、地震災害に対する住民意識の高揚を目的に開催する。

 報告会では、小松原氏を講師に招き、今回の調査で分かった饗庭野活断層の危険性や今何をすべきかなどの話しに耳を傾けたあと、質疑、応答の時間を設ける。午前中で終了。入場無料で参加自由。

 饗庭野断層は、今津町福岡から新旭町安井川に至る長さ約八キロの活断層で木津西方から日爪、熊野本を通り安井川に至る「日爪断層」と木津から饗庭を通って北小学校付近に至る「五十川断層」の二本に分けられ、全国約二千の活断層の中でも特に大規模な活断層(約百)の一つで、マグニチュード6以上の直下型地震の発生危険度が高いとされている。

 小松原氏らの調査は、航空写真を使って地震を引き起こした際にできる特有の断層地形を読みとる方法と今津町弘川と新旭町饗庭の二カ所の現場でトレンチを掘り、断層横断面の地層の変形を調べる手法が使われた。

 その結果、地震の発生間隔は約一、五○○年から二、○○○年の間で、一番新しい地震発生は約二、四○○年から二、八○○年前であることが突き止められた。このことから、間隔年数ではいつ大地震が起きても不思議でない状態にあり、今後、百年以内に地震が起きる可能性は12〜13%だと試算している。

 また、これまで一六六二年の寛文地震は、饗庭野活断層が活動したと考えられてきたが、今回の調査で同断層が動いたことによって発生としたとはいえない、との新しい見解も見出した。活動間隔については信頼できる結果は得られなかったとするものの「直下型地震を引き起こす危険性をはらんだ注意すべき断層であることには間違いない」と結んでいる。

 「今何をすべきか」について小松原氏は、地盤の状況や断層の動き、建物の強度などによって被害程度は大きく変わるため、断層の真上や饗庭野断層周辺だけが危険と考えるのは間違っている。「いつどこで地震が起きても最大限の備えが出来ているといえるように努めることが大切だ」と説いている。


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ポイ捨てゴミ追放シンポ

18日今津東コミュニティーセンター

柳川喜郎・御嵩町長が基調講演
=ゴミ回収特製バックを配布=


会場で無料配布されるポイ捨てゴミ回収特製バックと
火ばさみの「美成す(ビーナス)セット」

(湖西・広域)
 湖国21世紀記念事業協会ポイ捨てゴミ追放シンポジウム実行委員会は、同記念事業の一つとして「ポイ捨てゴミ追放シンポジウム」を開催する。

 このシンポジウムは、美化清掃活動や環境問題に取り組んでいる人々や環境ボランティア団体が実行委員会(委員長・ボテジャコクラブ代表柏明彦氏)を組織して開催するもので、ポイ捨てゴミをメインのテーマとして開催されるのは県下では初めて。また、同事業の一環としてポイ捨てゴミ回収特製バック“美成すセット(ビーナスセット)”を作成し、美化清掃活動を行う人々に配布する予定だ。

 日時は三月十八日午後一時三十分〜午後四時三十分で、今津東コミュニティーセンターで開かれる。
 当日は、全国初の住民投票を実施した岐阜県御嵩町長の柳川喜郎氏による基調講演「21世紀は“環境の世紀”〜一人一人の行動から〜」のほか、事例発表として、今津でゴミ回収や啓発活動を行っている小・中学生のグループ「BIWAKO ANGEL」をはじめ、県内の活動団体や企業による活動内容紹介が行われる。

 また、パネルディスカッション「ポイ捨てのない湖国に向けて―住民、企業、行政の役割―」では、環境問題に関わっている龍谷大学理工学部教授の竺文彦氏がコーディネーターを務め、柳川町長や事例発表者による討論を展開する。
 最後に、参加者で採択した「ポイ捨てゴミ0湖国美成す宣言」を県内外に発信する。

 シンポジウムへの参加希望者は、住所、氏名、電話番号を申込書に明記して(財)滋賀総合研究所まで電話またはFAXで申込む(TEL077―525―2871、FAX077―525―0633)へ。定員は先着二百人。

 


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ぽんぽこ・かちかち・ぶんぷく

=“たぬき物語”の3キップを発売!=


きょう発売の“たぬき物語キップ”

(湖南・信楽町)
 信楽高原鉄道株式会社は一日、タヌキシリーズの第五弾として、“たぬき物語キップ”と題した『ぽんぽこキップ』『かちかちキップ』『ぶんぷくキップ』の三種類を発売する。これらの切符はたぬきが登場する民話をキップにしたもので、デザインと製作は信楽情報センター。

 発売箇所は、信楽高原鉄道信楽駅および県観光物産センター、JR大津駅二階。価格は各二千二百六十円(一枚)で、大きさは縦一五・五cm、横一八・五cm、厚さ〇・八cm、重さ六〇〇gの信楽焼陶器(置物として利用できる)。

 申し込み方法は、郵便番号、住所、氏名、電話番号、希望枚数を記入し、キップの代金と送料を合わせて現金書留か郵便為替で郵送する。なお、送料はゆうパックの料金で、一枚から三枚までは同じ料金。また、セット(ぽんぽこ・かちかち・ぶんぷく)で購入の場合は送料は無料となる。

 詳しくは〒529―1851滋賀県甲賀郡信楽町長野192、信楽高原鐵道株式会社総務課(0748―82―3391、FAX0748―82―0129)へ。

 また、同鉄道では、平成二年から制作している「えと親子乗車券」のデザインを募っている。募集は、来年の干支“うま”の親子と列車をデザインした作品(色彩等は自由)で、規定の応募票を作品に添付または直接書いてもよい。締切りは三月九日(必着)。


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