滋賀報知新(ニュース)平成13年9月13日(木)12804号

問われる県の加害者責任

栗東町の産廃処分場問題

住民「原状回復を処分の中心に」
=県調査委の呪縛を解き放て! =

RD社が堀った巨大穴の影響で汚染された浸透水が地下水に混入していると見られ、地下水汚染対策と硫化水素ガス対策が急がれる(図は合対委が提供)
(湖南・栗東町)
 致死量を超す硫化水素が検出された栗東町小野の産業廃棄物処理場を管理するRDエンジニアリング(佐野正社長)に対し、国松善次知事は四日、(1)今月中に行政処分する(2)処理対策を話し合うため、住民や県、町、学識経験者で協議会を設置したい(3)RD社は現処分場の免許更新の申請をしなかったが、同町六地蔵での中間処理と収集運搬業の許可申請を四日に提出したため、この分は更新となるーなどを会見で明らかにした。しかし住民でつくる産業廃棄物問題合同対策委員会からは「平成十年に埋め立て超過分の追認を行った県も加害者」との声があがっている。                     【石川政実】

 ●玉虫色の免許更新

 今回の免許更新(七日付)は「国松知事が現処分場内での収集運搬と中間処理を認めなかったのに、処分場外での収集運搬、中間処理の免許更新を認めるという“玉虫色”の決着にしたのは、業者の息の根を止めずに処分場の改善対策をさせたいとの配慮」(地元選出県議)と説明されている。しかし改善対策では県と住民の隔たりが大きい。
 県廃棄物対策課は「処分場内で違法な処分が行われたという確証が現時点でない」との認識に対し、合対委は「まず県が地下水等の汚染原因除去と地下水への混入阻止をRDにさせるか代執行する方針を決めるべきだ。方針が決まった後に協議会を設置するのはやぶさかでない」と主張。県調査委員会が発表した処分場内の「地下水、浸透水は総じて問題ない」の呪縛(じゅばく)から県が解放されない限り、前に進みそうにない。

 ●試案再検討迫る

 合対委ではこの七日、県が示した処分場の改善対策試案を「有害物質の除去など地下水への浸透防止の方針が明確に示されていない」とし、県の試案に再検討を迫ることを決めた。これは八月二十九日に県が処分場の改善対策試案として、掘削調査で出る汚濁水を集めて浄化する池の設置▽ダイオキシンが検出されている地下水の汲み上げ処理ーなどを示していたもの。

 ●行政処分は免罪符?

 行政処分の受け止め方も県と住民とでは開きがある。RD社は五年から七年にかけて同処分場に隣接する同社所有地に、ガラスや陶磁器のくずを投棄。この隣接地は処分地として県の許可を得ておらず違法として、昨年十月に県の指導を受けた。行政処分は、この違法行為について行われるもので、一定期間、営業停止になると見られる。だが合対委は「数々の違法行為とその結果としてダイオキシンなどの有害物質を排出させているのだから、単なる営業停止でなく原状回復を処分の中身に据えるべきだ」とし、行政処分が免罪符となることを懸念。

 ●県も加害者

 さらに合対委が県に不信感を抱く一つに、十年の県の追認問題がある。RDは許可容量(約二十四万平方メートル)の二倍近くの四十五万立法メートル>を埋めていたことが判明した。県はそれに対して約三万立方メートルを排出させる「行政処分」をし、その「見返り」に違法に埋め立てた十七万立方メートルを追認した。県はRD社の違法行為を助けたわけで、自らも加害者責任が問われそうだ。加えて処分場の土地提供者である猪飼峰隆町長が県の処分を受けてどう対処するかも焦点になっている。


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地域全体を生きた博物館に!

甲西町のエコミュージアム構想スタート

平成13―21年で段階的に実現
=住民対象に研究会会員を募集=

図書館のエコミュージアム展(16日まで)
(湖南・甲西町)
 甲西エコミュージアム・フォーラムが七日に甲西文化ホールをメーン会場にして開かれ、二十一世紀の同町をデザインした町総合発展計画(平成十三―二十二年)実現の第一歩が踏み出された。

 これまでの博物館と異なって資料の収集、展示を中心としないエコ・ミュージアムの発祥は、一九七〇年代始めのフランス。「エコ」は、環境(エコロジー)だけでなく、経済(エコノミー)、学校(エコール)も意味し、「ミュージアム」は博物館的な活動展開を意味する。

 同町が掲げる構想は、住民がともにふれあい、交流しながら、自然・歴史・文化・まちづくりを学べるネットワークシステムを確立、まち全体を生きた学校・博物館にし、地域の環境・文化を守り育てるもの。

 計画によると、第一ステップ(平成十三―十五年)は啓発を通して住民・行政・事業所が問題解決力を高め、第二ステップ(十六―十八年)では住民ネットワークを確立して、既存の資源を活用した企画・事業を計画する。第三ステップ(十九―二十一年)では、必要となる施設を検討し、エコミュージアムの大まかな姿を実現する。

 具体的に第三ステップで想定される事業は、エコミュージアム・センター一カ所(山麓部)、地域まちづくりセンター六カ所(市街地)、仮称・まちの駅一カ所(田園部)の三施設。

 エコミュージアム・センターは甲西エコミュージアムの中心に位置づけられるもので、 環境や文化の確立、新しい産業の事業化、子どもがのびのびと学び育つ環境づくりの拠点となる。

 地域まちづくりセンターは、同構想が地域のすみずみまで定着することを目的にした施設で、機能として▽学習と交流の場▽NPO支援▽生涯学習推進▽人権学習と活動▽ボランティア活動の推進―などを併せもつ。

 また、仮称・まちの駅は、交通の大動脈である国道1号線が通る同町を「通過する町」でなく「交流する町」にするため、情報の受発信や物産販売機能をもつほか、野洲川の水辺空間を生かした事業も打ち出す。

 なお同町は、まちづくりに関心のある人を対象に、甲西エコミュージアム研究会会員を募集している。希望者は企画課内の創設準備事務局(TEL0748―71―2316)まで。


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子育て支援センター

石部保育所内に開設

=育児相談、講習会など=

石部保育所の子育て支援センター
(湖南・石部町)
 石部町が進めてきた石部保育所(奥村昌子所長、石部中央)の整備事業が、このほど完工した。若い世代の子育て不安に応える保育サービスの提供や、育児支援の推進を目的に、耐震補強と併せた子育て支援センター設置工事を、昨年十月から進めてきた。

 総事業費は約二億六千万円で、延べ床面積を千三百平方メートル(百五十平方メートル増築)に拡張。新設された子育て支援センターは、鉄骨造り平屋建てで延べ床面積百八十八平方メートル。事務室と相談室、観察室、地域交流スペースなどを設けた。

 利用計画では、子育て相談のほか、学童保育所の開設、サークルやボランティア育成のための講習会、インターネットによる情報発信を行う。問い合わせは同センター(TEL0748―77―8570)へ。


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たわわに実った稲を刈る

米米フォーラムin北びわこ

=各国大使など参加予定=

春に行われた「田植えフェスティバル」
(湖西・広域)
 湖北野鳥センター周辺(東浅井郡)で二十二日、「二〇〇一地球環境米米フォーラムin北びわこ―環境こだわり農業・びわ湖とともに」の“稲刈りフェスティバル”が行われる。実施主体は、二〇〇一地球環境米米フォーラムin北びわこ実行委員会と、美しく平和な地球を未来の世代に残すことを目的に青少年環境リーダーの育成などを行っている環境保全団体「地球環境平和財団(会長=粟津潔氏)」。

 同フォーラムは、古来から営まれてきた水田農業の生産過程を通じて環境に寄与していることを改めて認識するとともに、琵琶湖と共生する農業の営みと県民百三十四万人の琵琶湖保全に取り組む姿勢をアピールするのが狙い。

 今回は、五月十三日に高円宮殿下、絢子女王殿下、國松善次県知事、六十五カ国の大使、外交官やホストファミリー、地元小学生が参加した「田植えフェスティバル」で同センター周辺の田んぼ約六千五百平方メートルに植えられ、たわわに実った稲を春と同様各国大使などが収穫する。

 また、同フェスティバルでは、大使らとともに稲刈りをする一般参加者を募集している。稲刈りだけでなく、湖北の歴史と文化を楽しんでもらおうと、湖岸寺観音堂(向源寺)、西野薬師堂(充満寺)を回り、北びわこの特産品や新鮮な野菜などの直売所を巡るツアーも企画。定員は三百人(先着順)で、参加費は無料(昼食は近江米の弁当を提供)。詳しくは、同実行委員会事務局(電話0749―65―6648)へ。


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町家の平成大修理話

=15日 まちづくり大津百町館で=

(湖西・大津市)
 大津の町家を考える会は十五日、百町館十一の夜話会・その六「町家を直す―知恵と勇気の平成大修理」をまちづくり大津百町館で開く。

 同会は、旧大津市街の町並み保存・再生やまちなかの活性化などを目的に発足された市民団体で、フォーラムや見学会町屋マップの製作ほか、ナカマチ商店街にある空き店舗を利用した同館でのイベント開催など幅広い活動を行っている。

 話し手の柴山久樹氏(柴山商店・柴山建築研究所)が、明治の初めに新築され、大正の終わりに手が入り、昭和で少し改造、平成に住環境の改善と伝統的な材料や工法を駆使しながら太陽光利用技術の導入を目指し完成した中京町に位置する町家について、まちの歴史や家族の奮闘ぶりを語る。

 参加費は、会員三百円、非会員五百円。終了後には、ワンコインパーティ(参加料五百円)も開催される。問い合わせは、同館(電話077―527―3636)まで。


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