滋賀報知新(ニュース)平成13年9月17日(月)12808号

18日に合併重点支援地域指定の要請

東近江地域三町合併検討協議会

16年3月31日までに合併へ
=「法定協議会」12月議会に提出=

(湖東・広域)
 合併準備を進める安土、五個荘、能登川三町の町長・議員・住民代表らで構成する東近江地域三町合併検討協議会は十三日、第四回目の「三町合併検討協議会」を開き、法案改正後の市制要件を説明するとともに、合併重点支援地域への指定要請を県に行うことを決めた。

 三町合併検討協議会は、八日市市、近江八幡市に次ぐ第三の市政を目指して設立されたもので、合併特例法が有効する平成十七年三月三十一日までに合併、市制移行する計画で協議を進めてきたが、地方自治法第八条第一項に記載される市制移行への要件が緩和され、従来の人口五万人以上から平成十七年三月三十一日までに合併する場合は四万人以上、十六年三月三十一日までなら人口三万人以上とその他の三要件(中心市街地を形成している戸数が全戸数の六割以上、商工業等の都市的業務に従事する人の数が全人口の六割以上、都市的施設など都市としての要件を備えていること)が免除される。

 三町が合併した場合の総人口は約四万七千人。十七年三月末でも人口的にはクリアするが、その他の三要件が難題となり、大幅緩和される十六年を目指して準備を急ぎたいとしている。

 副会長の小串勲五個荘町長は「行政事務上やサービス、企業誘致など同じ合併をするなら市として迎えたいという思いがあり、早急に法定協議会を立ち上げて将来設計へと入りたい。そのためには専門の知識が必要で、県が実施する人的・財政的支援を得られる合併重点支援地域への指定を取り付けたい」と話す。

 合併重点支援とは、法定協議会への委員派遣やアドバイザー企画など、合併準備のスタッフとして県職員の派遣措置が講じられるもので、このほかに市町村建設計画策定にかかる費用軽減として合併支援の事業費補助が行われる。

 そのためには三町の意気込みが条件とされ、十七日に予定される「ISO14001認証取得に向けたキックオフ宣言」もその一つだろう。これは、三町共通の環境マネジメントシステムを構築し、クリーンな地域環境づくりを目指す取り組みで、合併を視野に入れた第一歩として注目されている。

 今後の動きについて会長の杉田久太郎能登川町長は「法定協議会設置に関する事柄は議員の議決が必要であり、この十二月議会に提案したい」とし、十八日に合併重点支援地域への指定要請を県に行う予定だ。


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マニュアル通りにはうまくいかない

ピストルの音に頭の中は真っ白

=八日市署管内の郵便局員 特定局で訓練=

実際の事件を想定して行われた訓練と訓練を見守る参加局員――八日市平田郵便局で――
(湖東・八日市市)
 郵便局を狙った強盗事件が多発していることから、八日市署は管内の郵便局の職員を集め、事件発生の防止と発生時の適切な対応を徹底するため、模擬強盗訓練を十二日に八日市市中羽田町の八日市平田郵便局で実施した。

 訓練は、防犯機器の点検確認と事件発生時の対応マニュアルが生かせるかどうかを確認するもので、今回は特に、犯人から狙われる危険性が高い、まちの無集配特定郵便局を舞台に実施。管内の十四局から三十人あまりの職員が参加した。

 参加者が見守る中、岡田義弘局長と男性、女性各一人の職員が業務中に、拳銃を持った二人組が押し入り、発砲して職員を脅し、一千万円を奪って車で逃走――という想定で訓練が始まった。

 犯人役の署員がカウンターに上がり、発砲すると局内は訓練とはいえ全体が緊張感に包まれた。局長が緊急通報ボタン、非常ベルを鳴らすが、職員が犯人に金を渡すまではあっという間の出来事。局長が笛を鳴らしながら犯人を追いかける一方、逃走する犯人の乗った車めがけて男性職員がカラーボールを命中させ、女性職員とともに車のナンバーを控える。局内に戻った三人は、犯人の人相や服装などを思い出しながらメモに書き留めた。

 犯人と直接応対した男性職員は、「訓練と分かっていても緊張しました。マニュアル通りにやろうと思っていたことが十分にできなかった。本当に事件が起きたら、もっと余裕がなくなるのでは」と、動揺を隠せない表情で話した。

 このあと、近くの平田公民館に移動して、駐車場でのカラーボールの投てき訓練では、駐車している車めがけて行ったものの、若い男性職員でも大きく外すことが多く、日頃から練習しておくよう指摘されていた。

 館内では、岡田局長が「ピストルの音に驚いて言葉が出せなくなり、時間稼ぎも難しく、車のナンバーを覚えるのが精一杯で、顔などは覚える余裕はない」と、マニュアル通りに動けなくなる恐怖の実感で訓練を振り返った。

 また、八日市署生活安全課の村田了課長から、防犯設備、日常の心構えや防犯活動、事件発生時の対応の仕方などについて指導を受けた。この中で村田課長は、屋外の防犯カメラや犯人がカウンターを乗り越えられないカウンタースクリーンの設置、不審者や不審車両などの警戒、落ち着いた時間稼ぎなどを指摘した。

 以前、特定郵便局前にシルバー人材センターなどからの警備員が配置され、一日中警戒にあたっていたこともあったが、現在では経費節減を理由に、ほとんどの局で配置されなくなっている。


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初日に助役、収入役を再認

安土町9月定例町議会

12年度 決算認定など22議案上程

=「ふるさとふれあい秋まつり」に300万円追加 =

重野善次朗助役
仙波新一郎収入役
(湖東・安土町)
 安土町の9月定例町議会は11日に開会され、会期を21日までの11日間と決めたあと、町当局から平成12年度の一般、特別会計など決算認定案件10件、今年度一般会計補正予算案など予算案件6件、人事案件2件、条例関係2件、その他2件の計22議案が上程された。
 13日に各常任委員会、14日に本会議が再開され、総括質疑が行われたあと、17、18日に各常任委員会、19日から最終日まで3日間本会議が開かれ、一般質問と採決が行われる。

 一般会計と住宅新築資金等貸付、墓地公園事業の2特別会計を含めた平成12年度普通会計の決算は、歳入総額が53億3823万3千円、歳出総額が50億3015万2千円で翌年度繰越金を差し引いた実質収支は2億7154万1千円の黒字となったが、単年度収支では残金1270万5千円を計上した。 

 歳入総額が、前年度比で3・4%減となったのは、低迷する経済不況の影響で個人町民税の落ち込みと家屋の評価替えにより固定資産税が減収したことによると説明している。

 歳出総額は、前年対比で4・2%減で、人件費のカット等の義務的経費の削減と老人ホーム入所措置費が介護保険事業に移行されたことなどが主な要因としている。
 町の財政状況を示す公債比率は15・7%から14・2%に減少し、起債許可制限比率も5・0%から6・9%にアップした。また、経常収支比率は76・4%から74・6%に改善した。

 今年度の一般会計補正予算案は、9654万1千円を追加し総額51億830万円に増額する。その内容は、10月に施行される衆院補欠選挙費548万円、農家台帳作成委託料320万円、「ふるさとふれあい秋まつり」の追加費用に300万円。これは、繖山の山火事で「あづち信長まつり」が中止になったことから減額した補助金(416万7千円)を同秋まつりの規模を拡大するための費用に充てるもので、会場をこれまでの安土駅南広場から文芸の郷に変更する。

 このほか、学校の危機管理強化のために小、中学校の門扉の改修費230万円、繰上償還金6317万7千円も含まれている。

 助役と収入役の人事案件では開会日に重野善次朗助役を、仙波新一郎収入役をそれぞれ再任することに同意した。

 条例関係では、情報公開情報の制定が提案されている。

 同町の情報公開条例は、すでに施行されている県内他市町の条文と同様の内容で、公開の対象は、町長、教育委員会、議会、選管、公平委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会の8機関で、これらの機関の職員が組織的に用いるために管理している公文書類。

 請求は町民でなくても誰でも行え、個人のプライバシーにふれる文書等は非公開とする条件を設けている。公開請求の手数料は無料だが、コピー代は実費を請求する。施行は来年4月1日から。

再認された
助役・収入役


 重野善次朗助役
県立草津高卒・平成元年近江八幡市役所を退職し同9年から町助役に就任。常楽寺824。65歳。
 仙波新一郎収入役
県立短大卒。同町総務課長を最後に平成8年3月に退職し、翌9年12月から収入役に就任。内野1168。63歳。

 いずれも任期は12月1日から4年間。


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稲田さんに厚生労働大臣表彰

母子保健家族計画事業功労

助産婦52年の貢献
=75歳になっても元気な現役 =

厚生労働大臣表彰を受ける稲田さん(自宅で)
(湖東・近江八幡市)
 75歳に見えない若さと健康で助産婦の仕事を続けている近江八幡市野村町の稲田吉枝さんが、平成13年度母子健康家族計画事業功労者として厚生労働大臣表彰を受けることになり、20日、山口市民会館(山口県)で開催される「平成13年度母子健康家族計画全国大会」で受賞する。

 この表彰は、永年にわたり母子健康保健事業または家族計画事業に従事し、過去に知事等の表彰歴のある50歳以上の在職者を対象に人選。県内からは大津市の医師、青地秀樹氏(61)の二人が選ばれた。

 稲田さんは、尋常高等小学校卒業後、長浜日赤病院で看護婦見習いとして勤める傍ら、勉学に励み1年余りで看護婦の資格を取得。敗戦が色濃くなり始めた1943(昭和18年)年4月から終戦まで広島県呉市の海軍病院に派遣され、従軍看護婦として働いた。

 終戦と当時に故郷に戻り、翌年から京都の助産婦学校に進学して助産婦の資格を取得。23歳の時(昭和23)年に開業し、地元野村町とその周辺の集落での出産や育児医療に携わってきた。

 病院や助産院での出産が増えた68(昭和43)年からは、助産院に勤務し、現在は市内の太田産婦人科医院で、出産後の母子ケアーの仕事に携わっている。
「若い頃、農家が大嫌いでとにかく都会に出たかった。その当時は学校卒業しても家を出るには『満州開拓義勇軍』しかありませんでした。講堂に掲示してあった日赤病院の看護婦募集のポスターを見て、これだ!と決め、応募したが、高い競争率に勝てず不合格となり、校長先生の紹介で長浜日赤に行きました。その後の仕事と看護婦資格の受験勉強は大変でした」と当時の苦労を思い出す。

 稲田さんが、子育てをしながら地元で活躍したおよそ20年の間、いろんなことがあった。

 冬は、長靴を履いて竹薮がうっそうと繁る日野川の堤防を雪をかき分けながら歩いて行ったことも度々。未熟児の命も助けた。
「当時、田舎のお嫁さんは、農作業の労働がきつかったので出産は軽い人が多かったのは良かったですが、今から思うと産室は、むしろが敷かれただけの不衛生な環境でした。今のように、診察に妊婦が行くのではなく、妊婦が往診を待つことが普通でした。行ったら生まれていたということもありましたし、難産も年1回ぐらいありました。でも、母親の命が危なくなったという経験が一度もないことは、良かったです」と振り返る。

 戦後の世の中が落ち着き始めた54(昭和29)年に受胎調整指導員の認定を受け、助産業務と平行して正しい避妊方法の地域巡回指導に尽力した。

 「昔は、栄養価の高い食品はなく、妊婦さんが栄養を採るための指導に一生懸命だったが、今は、採り過ぎで、反対にカロリー制限を指導しています。ずいぶん変わりましたね」と話す。

 自分の子育ても重なったが、休業することなく52年間続けてきた助産婦の仕事「もう、70歳を超え、そろそろと思うんですけど」とポツリ。

 「道で出合った人に、あの時はお世話になりました」と忘れてしまった昔のお礼を言われたり「退院した若いお母さんから感謝の手紙をもらうことが一番うれしい」とほほえむ。


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一人で抱え込まないで!!

=児童虐待シンポジウム開催=

(全 県)
 「子どもの虐待防止ネットワーク・しが(CANeS)」を準備する会(代表世話人=甲津貴央弁護士)はこのほど、シンポジウム二〇〇一「今、私たちに求められるもの〜子ども虐待を巡る滋賀の現状と展望〜」を県庁職員会館(大津市)で開催し、教育関係者や一般市民約百七十人が参加した。

 同会は、児童虐待の問題に取り組む専門家と市民が手をつなぎ、子どもたちの声なきSOSに気づき、孤立した親たちを支えていこうと昨年十二月から会員を募り、月に一、二度の学習会を開いてきた。

今回のシンポジウムでは、立命館大学教授の野田正人氏がコーディネーターを務め、県健康福祉部児童家庭課課長・長田浩志氏、大阪弁護士会弁護士・瀬戸則夫氏、湖東地域健康福祉部(彦根保健所)保健婦・小西文子氏、東近江家庭児童相談室家庭相談員・久保宏子氏の五氏が、児童虐待相談件数がこの五年間で約十倍に膨れ上がった滋賀の現状や行政の取り組みなどについて意見を交わした。

長田氏は「質的に重いケースが増加している今、各地域振興局に設置されている家庭相談室の機能強化を図る」と行政の対応を明確にし、瀬戸氏は「人間関係の紛争処理の専門家」である弁護士の介入の必要性と大阪弁護士会が行っている無料相談を紹介、小西氏は現場での経験から「親の社会的孤立を防ぎ、味方をつくることが大切」と強調、久保氏は「虐待を受けている子ども自身が助けを求めることができるように、地域で身近な長期的ネットワーク作りを」と訴え、立場が違えど一人で抱え込まず、複数の機関や人が協力することが重要であると再確認した。

代表の甲津氏は「児童虐待に関する正確な知識と理解を市民に広め、専門性を高めながら社会啓発活動を行い、機の熟したところで会として正式に設立したい」と今後の抱負を語った。また、十月十八日には、学習会を開く予定。


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