滋賀報知新聞(ニュース)平成16年1月26日


リハビリの一環で絵画に挑戦

春夏秋冬を表現 入院患者制作の大作展示
医療と介護を提供する療養型病棟

=昴会日野記念病院=

手の込んだ入院患者の4枚の絵が紹介されている「昴会日野記念病院療養型病棟絵画展」
(湖東・八日市市)
 入院患者がリハビリの一環として描いた絵画を紹介する「昴会日野記念病院療養型病棟絵画展〜四枚の絵展〜」が、近江鉄道八日市駅展示スペースで二十一日から始まった。会期は二月八日まで。 

 医療法人社団昴会が経営する日野記念病院(柴田純祐院長)は、「介護を提供できる医療機関、医療を提供できる介護施設」を目指して、平成十一年十月に院内に療養型病棟を開設した。 

 同病棟のベッド数は四十九床で、稼働率は約九割。病棟患者は、リハビリ時期や生命維持に必要なチューブ類が入っているなど症状もさまざまで、平均年齢七十五〜八十歳とほとんど高齢者が占めている。 

 「すべての患者に一日一回ベッドから離れて生活してもらうこと」をモットーに、看護師十人とケアワーカー十六人が、患者家族や栄養士、理学療法士などと協力しながら、専門的な医療行為とともに介護、リハビリの両面から患者を支え、これまでの病棟のイメージを覆すケアを施している。 

 その中の一つに、レクリエーション活動「遊(あそ)ビリテーション」がある。この活動は、午前と午後の一日二回、病棟内の機能訓練室と食堂を使って、歌や車椅子に乗ってでもできる体操、ペットボトルを使ったボーリング、玉入れ、習字、折り紙といった多彩なメニューを取り揃えている。また、家族も参加して、お花見会やクリスマス会といった季節ごとのイベントも催しており、パジャマから背広に着替えてカラオケを披露する患者がいるほど盛り上がるという。

 療養型病棟の谷口智江師長は、「在宅介護に戻るまでの間、二十四時間の生活に向けてリハビリに取り組み、患者さんの社会復帰への道を切り開いていくことがこの病棟の役割だと思っている。遊ビリテーションを通じて、何かの技術や楽しみを身に付け自信をつける患者さんが多く、効果や症状の変化がすぐ表れてくる」と語る。手足が動くようになったり、ベッドから起き上がれるようになったり、食事が点滴からではなく口から食べられるようになったりと、その効果は個々の患者によって異なるという。 

 今回の展示は、患者から絵画教室を開催してほしいとの要望を受け、八日市市美術協会会員で京都新制作協会所属の画家・山野聖一さん(26)が講師を務め、昨年九月から週二回開かれている同教室の中で患者が制作した作品四点が紹介されている。院内だけでなくより多くの人に作品を鑑賞してもらおうと企画された。 
 制作に携わった男性患者は、「病院でこんなこと(絵画教室)までしてもらえるとは思わなかった。絵画の先生に教えてもらえてとてもうれしく夢のようだ」と目を輝かせ、山野さんは「絵に取り組むヒントを少し与えるだけで、書き手の可能性は無限に広がる。絵を描こうという気持ちさえ失わなければ絵は描き続けられると思う」と話す。神経を集中させて筆を持ち、指先を動かすと、食事時にはしを持つ訓練にもなる。 

 患者約十人が一緒に描いた大作四枚の絵は、満開の桜の質感にこだわった春「桜華早々」と、ゴッホのヒマワリをイメージさせる夏「太陽のめぐみ〜思い出〜」、モミジの色や数が目を引く秋「晩鐘」、水墨画で寒さと温もりが表現されている冬「新雪迎春」で、四季を表している。
 駅構内の展示スペースでは、電車やバスを待つ人々が、ベンチに座りながらじっくりと絵を鑑賞している姿も見られ、気忙しい毎日に一時の安らぎを与えている。 

(櫻井順子)


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湖東ブロック絵画展

いきいき、のびのびと

=来月2日まで アピア情報プラザで=

子どもたちの作品を楽しむ親子連れ
(湖東・八日市市)
 八日市と永源寺、能登川、蒲生、日野、安土、竜王の一市六町の公立、私立の保育園に通う五歳児の作品を集めた「湖東ブロック絵画展」が、八日市駅前のショッピングプラザ・アピア四階の情報プラザで開かれている。二月二日まで。

 毎年開かれている同展には、今年も四百五十点あまりのかわいい作品が集まった。動物や乗り物、運動会や登山などの楽しかった思い出、友達の顔、おはなしの絵、凧揚げや雪合戦など、絵の具、クレヨン、版画、はり絵などで、個性や色彩豊かに表現している。

 会場では、買い物客に混じって家族連れやお年寄りの姿も見られ、子どもたちの力作に思わず足を止め、目を細めている。出展園は次の二十一園。

【八日市市】聖徳、すみれ、つつじ、みつくり、むつみ、いちのべ、延命、八日市めぐみ

【永源寺町】もみじ、かえで

【能登川町】ちどり、ひばり、めじろ、こばと

【蒲生町】ふたば

【日野町】こばと、わらべ、さくら、あおぞら

【安土町】安土

【竜王町】ひまわり


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第3回秦荘町・愛知川町合併協議会

=職員の身分や組織など調整方針協議=

(湖東・愛知郡)
 第三回秦荘町・愛知川町合併協議会が二十二日に愛知川町役場で開かれた。今回から、新町名称候補選定小委員会と新町建設計画策定委員会のメンバーも出席し、協議内容などの報告も行われた。

 新町名称候補選定小委員会からは、新町名称募集(二月六日―三月十二日)から名称候補選定、名称住民アンケート(十五歳以上の住民対象に五月実施)、第七回協議会(六月)で新町名称決定までのスケジュールや実施内容など報告。

 新町建設計画策定委員会は、先日実施された「新しいまちづくりに関するアンケート」の結果が出る次回委員会(二月十日)から本格的協議を経て、計画素案(四月)、住民説明会(五月)、県との事前協議(六月)、計画案(七月後半)、県との本協議(八月)、住民説明会(八月)、最終決定(八月後半の第九回協議会)の計画策定スケジュールを説明した。

 このあと協議に入り、農業委員会の委員の定数および任期の取り扱いで、在任特例が適用(合併後の任期満了まで)される選挙委員の定数調整について「混乱を来す恐れがあるので、合併前の早期から専門機関で調整する方がよいのでは」という意見が委員から出され、協議の結果、“新町において調整する”を“合併までに(協議会メンバー以外の関係者による)検討機関を設置して調整する”に変更した。

 一般職員はすべて新町に引き継ぎ、新町で「定員適正化計画」を策定、職名・給与は調整統一を図る(現給保障・格差是正など)。常勤特別職(町長・助役・収入役・教育長)については、新町設置前日に失職し、新町長選出まで町長職務執行者を両町長が協議して暫定的に置く、報酬は審議会で調整など。組織・機構は住民サービスが低下しないよう配慮して、定数管理の適性化を図り、「整備方針」に基づいて整備する。愛知郡広域行政組合など一部事務組合は合併前日に脱退して新町で合併の日に加入、愛知川町・秦荘町他五町教育委員会社会教育主事共同設置は合併までに廃止など。町章・町民憲章・各種宣言などは合併後検討機関を設け、新たに定める。

 次回協議会は二月二十六日午後一時半からハーティーセンター秦荘で開かれ、地方税、使用料・手数料、公共的団体、消防団、コミュニティ施策、国民健康保険事業の取扱いについて協議する。

 また、協議会委員を対象にした次回提案事項に関する「事前学習会」(第一木曜日)と「両町公共施設見学会」(日程未定)を実施することも決めた。


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27日告示の町議選

秦荘町 臨戦体制整う

=愛東町 直前まで混沌=

(湖東・愛知郡広域)
 任期満了にともなう愛東町と秦荘町の議会議員選挙が二十七日に告示される。年明けにはほぼ立候補予定者の顔ぶれがそろっていた秦荘町に比べ、愛東町では地区間協力で候補者を持ち回りで出している地区に調整の遅れもみられる。両町とも合併を控え、町としては最後の締めくくり、有権者にとっても新たなまちづくりへの大切な選挙となる。文中敬称略。

 秦荘町(二月十三日任期満了 定数十二)では、現職のうち上田太治(52 下八木)、前川忠司(71 目加田)の二人がいずれも今期限り(三期)で引退。

 六期の梅原静司(75 軽野乙)、林正司(74 蚊野)、五期の中村忠夫(71 野々目)、三期の水野清文(62 上蚊野)、二期の宇野昌弘(58 蚊野)、上林貞(53 東出)、一期の村川忠一(54 香之庄)、珠久清次(67 栗田)、小泉周一(70 安孫子)、北川茂(61 島川)の現職十人と、新人の小川勇(68 目加田)、小杉和子(60 下八木)、吉岡ゑミ子(57 元持)、村木嘉博(36 円城寺)の四人の、いずれも無所属十四人が出馬の準備を終えている。

 愛東町(二月十日任期満了 定数十二)で今期をもって引退するのは二期の苗村増和(61 百済寺丁)、中澤正孝(53 下中野)、川瀬重右門(65 百済寺乙)の三人。

 五期の野村秀一郎(49 中戸)、二期の密谷要一郎(70 妹)、小林源嗣(58 上中野)、一期の太田康博(61 小倉)、松本光郎(69 上岸本)、山本清(59 百済寺丙)、鈴村重史(54 鯰江)、松岡勲(64 平尾)の現職八人と、新人の吉岡源左衞門(52 百済寺戊)、澤田康弘(62 大覚寺)、植田久米治(46 池之尻)の三人が名乗りをあげている。あと、大萩地区が候補擁立を「二十五日に開く地区総会で最終決定」(区長談)するなど、告示当日まで、まだまだ紆(う)余曲折も。


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痴呆の早期発見と対応

31日 ピアザ淡海でシンポ

家族への生活支援など探る
=それぞれの立場から議論交わす=

(湖西・大津市)
 地域貢献特別シンポジウム「痴呆は病気です」は、三十一日に大津市の県民交流センター・ピアザ淡海(びわ湖ホール東隣)で開催され、痴呆の早期発見と早期対応ほか、痴呆性高齢者と家族への生活支援などについて、家族の立場からの提言を受け、それぞれ領域の専門家五人が議論を交わす。

 このシンポは、文部科学省が取り組む「地域貢献特別支援事業」の一環として、県と滋賀医科大学、滋賀大学、龍谷大学が合同で障害者支援を目的に開らき、ピアザ淡海内の会場別に午後二時十五分から痴呆、障害者高等教育、心の病気の三テーマについて、それぞれの立場から意見交換する。参加自由(事前申し込み不要)で無料。

 テーマ「痴呆の早期発見と早期対応〜痴呆は病気です〜」(大集会室)では、家族の立場から呆け老人をかかえる家族の会のA氏の問題提起を受けて、痴呆性高齢者支援に携わる領域別の専門家が見解を述べる。

 青木信雄教授(龍谷大臨床福祉学科)の司会で、シンポジストを学識経験者の立場から松田実氏(成人病センター)、かかりつけ医の立場から越知真一氏(おち医院)、ケアマネージャーの立場から奥村典子氏(藤本クリニック・デイサービスセンター)、権利擁護の立場から中川英男氏(県社会福祉士会)が務める。

 痴呆に関する正しい知識と情報は、痴呆性高齢者に対する理解を促進し、結果として早期の発見と対応につながることから、参加者とともに痴呆性高齢者と家族への生活支援を探る。

 テーマ「滋賀県における障害者の高等教育支援の現状と課題」(三〇五会議室)では、垰田和史助教授(滋賀医大予防医学講座)と橋本辰美参事(県障害福祉課)が司会を担当する。

 シンポジストの栗田修司氏(龍谷大臨床福祉学科助教授)、黒田学氏(滋賀大障害児教育講座助教授)、松浦博氏(滋賀医大生理学第二講座教授)、山仲幸氏(県教委学校教育課主査)の四人が、県内の大学や専門学校での障害学生の受け入れや就学支援状況を基に、障害者の高等教育を保障するための課題を考える。

 テーマ「ストレスとこころの病の関係について」(二〇七会議室)では、滋賀里病院の栗本藤基院長が基調講演を行い、サブテーマ「地域で支えるこころの病」のシンポには瀧川薫教授(滋賀医大臨床看護学講座)を司会に迎え、栗本院長がオブザーバーを務める。

 当事者のB氏(地域支援センター利用者)の提案「こころの病を地域で支えていくにはストレス社会環境の中でどのように模索していくべきか」を受け、看護の立場から結城美智代氏(滋賀里病院看護部長)、福祉の立場から上村啓子氏(京都市朱雀工房総括施設長)が意見を述べる。

 また、会場のピアザホールにおいて、午後一時から第七回糸賀一雄記念賞授賞式ほか、記念ワークショップ「障害者の就労を通しての自立と社会参加」「自閉症支援のネットワーク」も行われる。

 


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