1町での財政運営について検討の必要性を述べる山中町長(14日の臨時議会で)
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(湖東・蒲生町)
蒲生町の住民グループ「住民投票を求める蒲生の会」が、八百七十七人分の署名を添えて直接請求した日野町との合併是非を問う住民投票条例制定について、山中壽勇町長は十四日に開会した臨時議会に意見書を付けて提案した。付託を受けた総務常任委員会(五議員)が十五日に審議した結果、委員全員が条例制定に反対し全会一致でこれを否決した。最終日の二十一日の本会議で、否決される見込み。
山中町長は、住民説明会や区長会での意見集約や議会と行政が協議を重ねてきた経緯を踏まえ「地方自治の基本である間接民主主義、議会制民主主義を重んじており、町議会において責任を持って判断していただくことが最も適切であると考えている。従って、本条例案については、署名の重みを十分に受け止め、慎重に判断した結果、これを制定することは適当でないと考えるものである」と反対する意見書を付け提案した。
意見陳述した請求代表者の川西正範氏と西川敦子氏は、「(行政からの情報は)一方的な発信に留まっている。今この時期だからこそ住民の意思を聞いて選択していかなくてはいけない」や「町民の声に耳を傾けベストな方向を」と条例制定の必要性を強調。
議員からは、「日野の町民性を、行政も議会も理解していなかったという双方の反省すべき点、責任はあるが、二町合併がご破算になるであろう現状では(住民投票は)無駄ではないか」との声があがった。
また、同会が示した条例案に対して、「町長および町議会は投票の過半数を得た結果を尊重しなければならない」としか規定されておらず、具体的な投票率などが提示されていないため「成立条件がうたわれておらず、民意の反映は可能なのか」と指摘する意見も出た。
一方、条例制定を求める議員は、「無駄な経費と時間を費やし、間違った取り組みを進めた責任が(町長には)あるのではないか。(投票を実施するという)方向転換をしないのであれば議長に辞職届を出してはどうか」と詰め寄った。これに対し、山中町長は「日野町の町民性を判断できなかった点は大変責任を感じている。しかし、どのように修正していくのかが重要であり、このことだけで責任を取り辞職する方が無責任ではないかと考える」と答えた。
今後の方針について、山中町長は「住民には合併を進めていかなくてはいけないと説明してきたが、現実に合併相手がない状況で、新たな動きをしていくのかまで考えていないが当面は一町で財政運営をしていく方向で考えていかなくてはいけないと思う」と単独の方針を明らかにした。
全会一致で否決
総務常任委員会
反対意見が相次いだ総務常任委員会 |
付託された総務常任委員会では、「(住民投票の)結果が今後の議論の参考にならない」や「経費の無駄だ」との意見が相次ぎ、全会一致で否決。しかし、審議の中で、「住民の声を聞いてほしいという純真な気持ちもよく分かり、一人ひとりの意見を大切にし、反対の立場に立つ人の意見をどのように聞き進めていくかは今後の課題である」との意見もあった。住民と議会、行政がともに将来に向けた議論を重ね、どのように新たな方向性を見い出していくか注目される。
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