◆東近江・東近江市◆
東近江市ケーブルネットワーク事業は、加入促進期間が切れる三月末を控えて、正念場に差しかかった。財政シュミレーションに基づく損益分岐点は加入率四二%だが、目標とする五〇%に届いていない。同事業の推進と見直し論が交差する中で、加入率や財政面に踏み込み、必要性を検証してみたい。
十六日現在の加入予約申込状況は、旧一市四町の総世帯数(約二万六千世帯)からみた割合が平均で三六・六三%。しかし、自治会未加入のアパートやマンション居住者らを差し引いた自治会加入世帯(約二万一千世帯)からすると四五・九〇%になる。
地区別にみると、永源寺(九九・三〇%)、湖東(九四・三六%)のほとんどの市民が申込予約を済ませている。次いで愛東(七九・五一%)、五個荘(五三・八二%)で、旧四町で行われている生活に密着したな情報提供サービスの高さを示す結果となった。
旧八日市市では、平田地区(五一・〇二%)だけが目標を上回り、市辺と玉緒が三五%前後、御園と建部が三〇%弱と続くが、市街地の八日市(八・九六%)、南部(一一・七七%)、中野(一三・一三%)の三地区で低率が目立つ。
テレビやインターネット、IP電話はともかく、自治会や学校、行政広報など身近な生活情報をリアルタイムに届ける音声告知サービスや、地域イベントなどをテレビ中継する自主放送に期待がかかる。ただ、旧八日市においては、音声告知サービスによる情報入手の経験がなく、加入率の低さにつながっているようだ。
財政面で、事業メドとなる二十五年間で、施設の整備費用を試算すると、総事業費は八十億円だが、合併特例債の活用で光ケーブル敷設など初期整備に三十一億円、十一年後の告知端末機やセンター機器の更新費用三十八億円を合わせた計六十九億円と見込んでいる。
ここから運営会社(第三セクター)からの施設利用料(五十億円)と利益還元(最大七億円)を差し引き、一般会計からの持ち出しを二十五年間で十二億円と試算している。
一方、ケーブルテレビ事業に取り組まないで、旧五町の情報通信手段を継続た場合、既存施設の更新(最低二十六億円)に迫られ、合併特例債も見込めない。永源寺有線放送(七億円)、五個荘オフトーク(一億円)、愛東防災無線(四億円)、湖東ケーブルテレビ(十二億円)、蒲生防災無線(二億円)の五施設。
十九日に行われた第一期工事(四件)の入札では、予定価格(総額三十七億八千六百万円)に対し、落札価格が三十億一千二百五十五万円だったことから、施設整備に見積もっていた当初の予算から約七億七千四百万円が浮いた勘定になる。
予約申込書提出の状況
地区別の予約状況(1/16現在)
地区名 対象世帯数 加入者数 加入率
平 田 831 424 51.02
市 辺 1,148 401 34.93
玉 緒 1,309 476 36.36
御 園 1,849 553 29.91
建 部 865 245 28.32
中 野 2,240 294 13.13
八日市 2,064 185 8.96
南 部 1,750 206 11.77
永源寺 1,703 1,691 99.30
五個荘 3,543 1,907 53.82
愛 東 1,347 1,071 79.51
湖 東 2,286 2,157 94.36
小計
自治会加入世帯 20,935 9,610 45.90
総世帯数 26,232 9,610 36.63
能登川 7,193 2,654 36.90
蒲 生 4,325 1,033 23.88
合計
自治会加入世帯 32,453 13,297 40.97
総世帯数 37,779 13,297 35.20
※1 自治会加入世帯数は、1月12日現在の総務課データを使用しています。
※2 総世帯数は、平成17年国勢調査結果概要(速報)のデータを使用しています。
【記者の目】 加入率を判断材料に事業の再検討を求めることは、高率を示し早期開局を待ち望む地域に説明がつかない。地域エゴになりはしまいか。(村田洵一)
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