▲報告書を藤澤町長(左)に手渡す伴会長(日野町役場町長室で)
|
◆東近江・日野町◆
日野町立日野中学校建築委員会(会長=伴重政教育長)はこのほど、十二回の委員会を開き提言内容をまとめた「日野中学校建築委員会報告書」を、藤澤直広町長と小西茂男教育委員会委員長に手渡した。また、町議会議員に報告書の詳細を説明した。
●老朽化著しく構造上危険!
昭和四十四年度から同四十六年度にかけて建設された日野中学校は、昭和六十三年から平成二年に校舎の大規模改修が実施されたが、老朽化が著しく雨漏りが多発、移動の不便さなど構造上の問題も抱えている。
教育環境の充実に向けて、平成十四、十五年度には校舎の改築が「日野中学校整備検討委員会」で議論され、現敷地で第四次日野町総合計画(平成十三〜二十二年度)期間内早期(平成二十年度中、できれば一年でも早い完成を)に全面改築が望ましいとする旨の答申が提出された。
また、平成十六年度に実施した耐力度調査では、現校舎や体育館など建物すべてが五千点以下と、国の基準と照らし合わせても構造上危険な状態で、改築に要する経費が国庫補助対象となり得る建物に認定される結果となった。
▲教室棟・管理棟部分を改築し体育館やプールを改修するC案
|
●改修も検討
構造耐力や保存度ともに低く危険度の高い建物との結果に、同十六年十二月に公募委員を含む十五人で「日野中学校建築委員会」を設置し、改築ありきの議論ではなく改修についても議論を重ね「体育館・プールを耐震補強を含む改修とし、コンピューター室を改修、格技場は残し、教室棟および玄関・職員室などを改築することが望ましい」との提言をまとめた。
今回、同整備検討委員会が提出した答申の“期間内”にすべての整備が完了できないことも想定して「年次計画をたてて効率よく進めることが肝要である」と指摘し、国の動向も見極めた上で「町としての総合的な判断をいただきたい」と平成十八年度中の実施設計を行うなど具体的な整備着手を促している。
整備方法に関して、同建築委員会は<1>現校舎を改修する手法(A案)<2>現校舎の西側半分を残し南側に校舎を新築する手法(B案)<3>教室棟・管理棟部分を改築し体育館やプールは改修する手法(C案)―の三つの案を検討し、耐用年数なども鑑みてC案で概ね合意した。
C案の最大の特徴は、現校舎の南側を一期工事として普通教室や職員室などを改築し、完成後に東側を解体し二期工事として特別教室棟を建て、その後に西側の校舎を解体するため仮設校舎が不要で、改築される管理・学習棟がグランド側へ十メートルほど移動するだけでこれまで通りに使用できる点。費用面に関しても大きな差異はないという。
●4つの課題財源確保は?
しかし、中学校整備には、▽埋蔵文化財(松尾遺跡)発掘調査に配慮した校舎の配置▽都市計画法上の高さ制限(十メートル)の規制解除▽現校舎が新耐震基準策定以前の建物であるため早急な整備に向けた努力▽三位一体改革の影響が懸念される中での財源確保―という四つの課題解決が必要だ。
伴会長は、報告書提出時に「国庫補助金や町財政を見極め、日野中学校の早期整備に努められることを切に望む」と強調し、藤澤町長は「熱心に議論いただいた。報告書を基に関心の高い中学校整備が進むよう努力したい」と語った。
“急がれる中学校の改築を直ちに取り組みます”との選挙公約を掲げ当選した藤澤町長。国が公立学校施設整備費(補助金)を削減し耐震補強を推進する中、同町の教育施設整備資金積立基金は平成十七年度末で約一千二百万円と、改築・改修いずれにしても財源不足状態で、いかに財源をねん出するか藤澤町長の手腕に注目が集まる。
全県/大津/湖南・甲賀/東近江・湖東/湖北・湖西/中央政界/社説