新幹線新駅凍結方針
「不支持」 2市長のみ
=知事選結果受け関係7自治体で温度差=
▲就任初日、国松栗東市長(左)へ就任挨拶する嘉田知事(栗東市役所)
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◆湖南・栗東市◆
新幹線新駅「凍結」の嘉田由紀子知事は初登庁の二十日、JR東海との工事協定破棄を明言し、方向転換へ大きくカジを取り始めたが、ハードルの一つに関係七自治体との協議がある。七市は駅設置に向けて促進協議会で県と長年議論し、工事費を分担するいわばパートナー。そこで本紙は凍結方針について七市長にアンケート調査(19日現在)を行った。
七市長のうち、知事の「凍結」方針に「不支持」は栗東、湖南の二市長のみ。五市長は「どちらともいえない」と凍結派知事を選んだ民意に配慮し、歯切れが悪かった。
「不支持」の理由で栗東市長が挙げるのは「経済的損失」。というのも、同市は新駅区画整備事業約百数十億円などを先行投資しているからだ。凍結となれば、旗ふり役の県に対し費用負担を求める声も上がりそうだ。
これに対して嘉田知事は「土地活用できるよう、県も知恵を出す」とするが、県負担に関しては「そこまで責任をもつべきでない」と突っぱねる。
同じ「不支持」の湖南市長は「凍結手順が不透明」「関係市との対話を軽視」と決定の筋道に注文。これに嘉田知事はJR東海に協定破棄を申し入れた後、関係市と協議をするというが、具体的なプロセスは見えにくい。
一方で、「どちらともいえない」と回答した五市長のなかで、促進協を事実上脱会している大津、分担金未調整の甲賀の二市長は静観。草津・守山・野洲の三市長は、凍結派の知事誕生を「民意の変化」「重く受け止める」「凍結が県民の選択」と重視している。
今後の対応は、栗東市長が推進意欲をみせたが、ほか六市長は「促進協との協議の後に知事の方針が固まった時点で判断」「県会や県の対応を注視」「県や促進協の動向を見守りたい」「県の説明責任の果たし方を見定める」など慎重な構えだ。
【凍結方針への対応】支持…○ 不支持…× どちらともいえない…△
目片信大津市長
対応△
対応の理由
滋賀県議会並びに、南びわこ駅設置促進協議会の決議事項でもあることから、現時点ではその動向を見守りたい。
今後の行動
県議会、新駅設置促進協議会との協議の後に、嘉田知事の方針が固まった時点で判断していきたい。
伊庭嘉兵衞草津市長
対応△
対応の理由
今日まで促進協議会では「建設推進」で一致していた。しかし、この度の選挙結果は、民意が変化を求めたものと受け止めている。協議を重ね、このギャップを埋めることが必要と考えている。
今後の行動
県議会での知事の所信表明を確認し、県や促進協議会の動向を見守りたいと考えている。
山田亘宏守山市長
対応△
対応の理由
新駅設置は、湖南地域発展のために必要と判断し、推進してきたが、選挙結果による民意は重く受け止めているなかで、立ち止まって議論し直すことは必要と考える。
今後の行動
知事の所信表明を受けた県議会や県の対応に注視し、今後、促進協議会ならびに市議会での協議を踏まえ対応していく。
国松正一栗東市長
対応×
対応の理由
20年という長きにわたり進めてきた事業の工事着工後の方向転換は、行政への信頼を失うとともに多大の経済的損失を生じる等、大きな影響がある。
今後の行動
新知事に市の実情を詳しく説明し理解を求めるとともに県議会での審議を踏まえ、促進協議会関係市で十分協議をしながら、推進に向けて取り組む。
中嶋武嗣甲賀市長
対応△
対応の理由
新幹線負担金問題については、昨年6月の東海道新幹線(仮称)びわこ栗東駅設置促進協議会調整会議において、既決をみているものであり、甲賀市としては特に申し上げることはない。
今後の行動
今回の選挙によって促進協議会の会長である知事が交代するが、新駅設置は促進協議会で進められたものであり、会長交代によって促進協議会のあり方も含めて、今後、議論が進められるべき。
山崎甚右衞門野洲市長
対応△
対応の理由
「凍結」が県民の選択であると受け止めざるをえないのではないか。その上で新駅設置促進協議会で議論すべきと考える。
今後の行動
事業費の約半分を負担する県が支出を止めるということであると、事業が成立しないことから、県や周辺市等で組織する促進協議会において協議したい。
谷畑英吾湖南市長
対応×
対応の理由
凍結手順が当初から不明であり、関係市との対話を軽視し、説明責任が全く果たされていないから。
今後の行動
県の説明責任の果たし方を厳しく見定めながら対応するとともに、まず県自身の改革を強く求める。
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