新幹線新駅「凍結」方針
=対話の入口で“立ち往生”=
◆湖南・栗東市◆
嘉田由紀子知事が就任して一カ月が経過するが、公約である新幹線新駅「凍結」実現に向けては、議論の入口で立ち往生している。この問題には、県と栗東市、関係自治体、JR東海のほか、地権者なども関わり、様々な思いが複雑に絡み合う。盆休暇を挟んで県と地元で動きがあった。
促進協幹部会議
早期開催へ合意
嘉田由紀子知事と、新幹線新駅「推進」を求める地元の国松正一栗東市長は、十二日に県庁公館で非公開で会談した。促進協議会の幹部会議である正副会長会議(知事、関係市長、県議)の早期の開催について合意した。
双方が行った会見によると、国松市長は「栗東市を通してJR東海に工事中止の申し入れが知事からあったが、できないと言った」。合意の手順として「促進協の場で議論するのが先決」とし、知事に新駅設置促進協議会(県と関係七市などで構成)の会長就任を勧めた。
これに対して嘉田知事は「協議会の目的は促進であり、会長に就任すると(公約の凍結と)矛盾する。幅広い議論のできる場であれば就任を検討したい」と答えたという。
従来、新駅について具体的な話し合いは、促進協で行ってきた。促進協の会長は、規約で知事を充てることになっている。
地元で議論始まる
栗東市議会
栗東市議会の新幹線(仮称)南びわ湖駅設置対策委員会(委員長=野村昌弘市議)の第一回委員会は、十七日に非公開で開かれた。同委員会は、嘉田知事当選を受けて七月に設置。新駅設置の今後の対応について、市民不安を払拭するための調査、研究する。
このなかで市当局は委員へ▽知事・市長の会談について報告▽新駅の必要性と効果▽駅設設置・周辺整備事業の投資▽凍結に対する課題│などについて説明。
委員会終了後、野村委員長は「数字(市の投資額など)を委員で共通認識をもてた。(推進、凍結、中止の影響の)シュミレーションをたてて進めるべきとの意見があり、その上で運営を進める」と語った。
地権者が知事へ
説明会の申し入れ
新幹線新駅の地元・栗東市で、周辺整備で区画整理事業にかかる四地区(蜂屋、下鈎甲、上鈎、手原)の自治会長、地権者代表十三人が、新駅凍結にかかる地元説明会の開催を嘉田由紀子知事に要請するため、十八日に県庁秘書課を訪れて申し入れ書を県職員に手渡した。
申し入れの後、中井建夫・蜂屋自治会長は「県・市が協力してくれというので、新駅ありきで(仮換地に)同意した。知事は対話を重視するといいながら、地権者への話し合いがない。」と語気を強めた。
これに対して県秘書課は二十一日、「九月二十二日開会の九月県議会までに知事と地権者の話し合いの場をつくる」と回答した。
なお、区画整理事業の地権者は二百三十八人。
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