平成20年4月3日(木)第14998号

◆全県◆
県立大の高山博史教授グループ
=抗血栓抗体医薬の応用開発に成功=

◆湖南・栗東市◆
絵にかいた餅の全量撤去!?
県対策委が知事に答申へ 大詰めのRD問題
=岐阜市、滋賀県に一石投じる=


◆甲賀・湖南市◆
特別養護老人ホーム
「ヴィラ十二坊」開設
=豊かな自然、家庭的な雰囲気=


◆東近江・東近江市◆
年度始めの最後?の訓示
思いやりの心で信頼を
=中村市長が職員に期待=


◆東近江・東近江市◆
東近江市
スクールバス検討委員会が報告書
=利用者負担による継続運行を提言=


◆東近江・近江八幡市◆
民家活用の多機能支援施設
地域で安心とやすらぎ
=近江八幡 船木・えんの家=


県立大の高山博史教授グループ

=抗血栓抗体医薬の応用開発に成功=


▲1日、県庁で記者発表する高山博史教授
◆全県◆

 県立大学人間文化学部生活栄養学科の高山博史教授のグループは一日、血小板コラーゲン受容体欠損症の発症メカニズムを解明し、新規の坑血栓症抗体医薬の応用開発に成功したと発表した。

 抗血小板薬は、心筋梗塞、脳梗塞などのさまざまな血栓症の治療に欠かせないものが、欠点として出血を助長するという副作用が克服できていなかった。

 今回、開発された抗体医薬は血小板のコラーゲン受容体欠損を生じさせてコラーゲンとの反応を消失させるが、出血傾向は軽微であり、副作用のない夢の抗血栓薬として今後の臨床応用が期待されるものだ。

 これまで高山教授は、京都大学医学部血液・腫瘍内科在籍中の昭和六十二年に、世界で最初に発見、報告されたコラーゲン・血小板反応異常症の基礎研究を進め、血小板コラーゲン受容体の構造や機能の解明に成果をあげてきた。

 高山教授グループは、今回、さらに同受容体に特異的な自己抗体が後天的にコラーゲン受容体を消失させるメカニズムを初めて解明し、受容体次損を生じさせるというユニークな抗血小板抗体医薬の応用開発に成功した。

 同教授グループの発見した抗体をネズミやサルに投与しても血小板の減少や活性化を生じさせることなくすみやかにコラーゲン受容体欠損を生じさせるという。

 これによりこれまで世界でまだ数えるほどしか報告されていない血小板コラーゲン受容体欠損をヒトにおいて誰にでも生じさせることが可能となり、臨床応用が現実のものとなった。

 これまでの抗血小 板薬は、心筋梗塞、脳血栓などの血栓症の治療に欠かせないが、欠点として出血を助長する危険をはらんでいるが、今回、開発された抗体医薬は出血が軽微であり、副作用のない夢の抗血栓薬として今後の臨床応用が期待される。

 なお研究成果はジャーナルオブクリニカルインベスティゲーション(JCI)の電子版で二日に発表された。


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絵にかいた餅の全量撤去!?

県対策委が知事に答申へ 大詰めのRD問題
=岐阜市、滋賀県に一石投じる=



◆湖南・栗東市◆

 栗東市のRDエンジニア社(破産)産廃処分場の汚染対策を検討するために県が設置した「RD最終処分場対策委員会」(岡村周一・京都大学大学院教授)は先月二十六日、最終の委員会を開き、処分場を遮水壁で囲んで有害な廃棄物を全量撤去する対策工法を推奨する答申案をまとめた。今週中にも嘉田由紀子知事に答申される。これを受けて、県では六月をめどに実施計画を策定する。大詰めを迎えたRD問題を追った。         【石川政実】

 県が考えている対策は、廃棄物の不適正処分を行ったRD社に対し、まず廃棄物処理法に基づき措置命令を出して(実際には破産したRD社による実施が困難であるため)代執行を行う。経費は、国の「産廃特別措置法」を活用して起債し、国から四五%の交付税を取り付けるのが狙いだ。

 このため上田正博・県最終処分場特別対策室長は「実施計画に当たっては、処分場の生活環境保全上の支障またはその恐れに対する効果的で、合理的な対策を講じる。県の調査では、RD処分場内には廃棄物処理法に基づく有害産業廃棄物の判断基準を超過したものは認められず、全量撤去をさせる措置命令はむずかしい」との姿勢を崩していない。

 対策委員会の委員の一人である早川洋行・滋賀大学教育学部教授は「対策委員会で全量撤去案を推奨できたのは一定の成果と評価している。まず遮水壁をつくり、その後に有害な廃棄物の全量撤去を行うべきである。今後、全量撤去を担保するため県と住民が協定を結んだ方がいいと思う」と述べた。

 対策委員会をずっと傍聴してきた池田進・市民ネットワーク滋賀代表は「県の試算によると、この工法で全量撤去すれば総額で二百四十億円がかかるだけに、県がこれを採用するかは予断を許さない。数十億円で終わる全周遮水壁のみでお茶を濁しかねない。なぜ対策委員会は、県から全量撤去の担保をとらなかったのか。ある意味で無責任だ」と指摘する。

 しかし、遮水壁にノーをたたきつける動きも起こっている。栗東市上砥山の住民である青木安司さんら二人は二月、住民運動を引っ張ってきた岐阜市岩野田北自治連合会会長を訪ねた。話を聞くうちに岐阜、栗東両市の住民が同じ問題に直面していることに驚いた。

 宇留野史朗・同自治連合会長は 「岐阜市も当初、処分場を遮水壁で囲んでから有害物を除去する提案をしていた。行政は、遮水壁だけをつくり、その後は有害物の除去をしない危惧が強かった。住民は断固として遮水壁を拒否し、例え国の定める有害産業廃棄物の判定基準に達しなくても、掘削による全量撤去を譲らなかった」と語ったという。この自治会の姿勢が、岐阜市椿洞の産廃中間処理業者による産廃不法投棄事件で、同市の細江茂光市長が先月二十五日、産廃撤去の行政代執行を宣言することにつながっていく。それは鴨下一郎環境相が同日、産廃特措法に基づく市の撤去計画に同意したのを受けた措置だった。市は約百億円をかけて、二十〜二十四年度の五年間で約四十万立法メートルを掘削、選別して有害物を撤去する。

 栗東市の住民団体の一つである“産廃処理を考える会”の高谷清副代表は「岐阜市のように、全周遮水壁を止めて、まず有害物の全量撤去と粘土層の修復を優先すべき」と訴えている。


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特別養護老人ホーム

「ヴィラ十二坊」開設

=豊かな自然、家庭的な雰囲気=


◆甲賀・湖南市◆

 特別養護老人ホーム「ヴィラ十二坊」が一日、湖南市岩根に開設された。社会福祉法人近江和順会(湖南市)が総事業費約九億六千万円を投じて建設を進めていたもので、鉄筋コンクリート造り三階建て、延べ床面積約四千二百平方メートル。

 施設には、介護老人福祉施設(入所定員五十人)、短期入所生活介護(同二十人)、デイサービス(一日二十五人)を備える。

 豊かな自然環境のなかで、個性への配慮と家庭的な雰囲気を大切するのが特徴。居室は全室個室で、備え付けのベッド、飾り棚、エアコンのほか、入居時に使い慣れた家具、電化製品を持ち込める。


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年度始めの最後?の訓示

思いやりの心で信頼を

=中村市長が職員に期待=


▲年度始めの市長訓示に聞き入る職員
◆東近江・東近江市◆

 平成二○年度がスタートした一日、中村功一市長(76)が市役所一階ロビーで年度初めの訓示を行った。

 訓示の中で中村市長は「縦割り組織の弊害をなくすため横の連携を深めて効率的な仕事が出来るよう今年度からグループ制を導入した。少ない人員で最大の効果があげられるよう協力しあい、住民サービスに格差がないよう努めてください。市としても出来る地球温暖化対策やこども条例、後期高齢者医療制度のスタートなど、今年度の注目すべき施策を示し、本市が抱えている課題や社会環境をしっかり見据えて、市民が困ることのないよう業務に精励してください」と職員の頑張りに期待を寄せた。

 始業前に行われた訓示には約三百人の職員が集まり、市長の一言一言に耳を傾けた。中村市政は、東近江市の合併から四年目に突入、来年二月二十六日で初代市長の任期を終える。

 任期満了まであと十か月余りあるが、市長選に向けた水面下の動きが見え始めている。中村市長は、今回で勇退との見方が強まっている中、年度始め最後の訓示として耳をすませた職員もいた。


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東近江市

スクールバス検討委員会が報告書

=利用者負担による継続運行を提言=


▲最終報告書を小川脩哲教育長(右)に手渡す足立進委員長
 ◆東近江・東近江市◆

 東近江市立幼稚園・小中学校バス通園通学検討委員会(足立進委員長、委員十人)は先月三十一日、今後のスクールバスのあり方について、利用者負担を求めながら継続するのが望ましいとした最終報告書を小川脩哲教育長に提出した。

 スクールバスの運行は、旧市町時代、園・学校の統廃合で通園通学区域が広くなったり、交通安全や防犯の面から実施されていた。合併後も地域の実情に配慮して引き継いだため、市内で統一基準がない。

 このため同委員会は、バス運行や保護者負担の有無、運行距離で差が生じているとして、昨年十一月から六回の会議を開き、今後のあり方について検討を重ねてきた。

 報告書によると、バスを現在利用している地域については、平成二十年度は現行通りとし、二十一年度から個人負担を求めるよう提言している。

 このうち幼稚園は、三歳児は保護者送迎を原則とし、四・五歳児が対象。利用者負担は、平成二十一・二十二年度は月額二千二百円、二十三年度以降は必要経費を参考に利用料を算定する。

 小中学校に関しては通学距離をもとに基準を設定し、小学一・二年生=通学距離三キロ以上▽小学三ー六年生=同四キロ以上▽そのほか辺地など特別な事情のある地域の児童▽中学生=六キロ以上で辺地など特別な事情で自転車通学が困難な地域の生徒ーが対象となっている。

 利用者負担は、平成二十一・二十二年度は月額二千二百円、二十三年度以降は利用基準内の児童・生徒は据え置きで、基準外の場合は必要経費を参考に利用者負担額を参考にする。

 なお現在、バスを利用している地域は、幼稚園は永源寺と五個荘、能登川、蒲生の四地区で、このうち五個荘・蒲生地区は無料。小学校では、八日市二校、永源寺三校、五個荘一校、愛東二校、能登川一校、蒲生一校で、このうち永源寺・五個荘地区の三校が無料。中学校については、永源寺中学校へ遠距離通学する生徒が無料となっている。

 


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民家活用の多機能支援施設

地域で安心とやすらぎ

=近江八幡 船木・えんの家=


▲民家を活用してオープンした「船木・えんの家」
◆東近江・近江八幡市◆

 田園風景と昔ながらの落ち着いた集落の中にある民家を活用した、社会福祉法人小羊会の小規模多機能型居宅介護支援事業所「船木・えんの家」が近江八幡市船木町に誕生、一日オープンした。

 実母と義母の介護経験から地域福祉の必要性を感じ、介護家族の気落ちもわかるという細谷朋子代表が、その経験を生かしたいと、デイサービスでお世話になっていた小羊会の長谷川卓理事長に相談を持ちかけ、自身も一念発起して専門学校に二年間通って介護福祉士の資格を取得し、市からの援助を受けて実家を増改築して、四年越しの思いを実現した。

 人と人との出会いを大切にしたいという「縁」と、縁を通じて心と心がつながる「円」になればと、名称を「えんの家」とした。お年寄りが、住み慣れた地域で、安心して暮らせるための支援サービスを提供する地域密着型の施設をめざす。

 えんの家では二十五人の登録定員に対し、ケアマネージャーや介護福祉士ら五人のスタッフが、通所(定員十五人)のほか、宿泊(定員五人)、訪問、ケアマネジメントなどのサービスを、二十四時間、三百六十五日体制で提供する。

 施設は、主に築約六十年という倉庫部分を昨年十一月から改築。古い柱や梁(はり)などを残して、玄関から段差なく生活スペースに続くバリアフリーによる改修を行った。

 全体に木調の落ち着いた雰囲気で統一され、所々に設けられた天窓からは柔らかい陽のひかりが射し込み、床暖房のフローリングと相まって、ぬくもりを感じさせ、ゆったりとくつろぐことができる。

 また、築約三十年の母屋部分も耐震補修を行い、八畳二間続きの和室部屋は、地域の人達との交流のスペースとしても活用される。

 先月三十日には開所式も行われ、正木仙治郎副市長をはじめ、中村芳雄市社協会長、行政、福祉、地元自治会など、関係者らが開所を祝った。

 


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