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滋賀市民新聞(中央政界特報)
平成20年12月2日(火)第4874号
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麻生太郎首相が露出作戦を。民主党小沢一郎代表も若者へアピールを展開。解散の先行きは見えない中、党首の火花は一段と激しく散っている。
小沢代表といえば、すっかり全国行脚が有名になっている。代表の座に就くや、すぐに地方遊説に。
その効果は、これまでの選挙結果にはっきりと表れている。
「小沢代表が歩いた後は、票を根こそぎもっていかれてしまっている」
自民党の各県連からはそんな声が。
これに麻生首相は負けん気をむき出しにしている。
「私は今年9月まで、161回地方を回った」
小沢代表が160回の全国行脚をしているが、それより1回多いことを強調。
ここにきて小沢代表のアピール活動は活発だ。
10月には人気女性タレントが司会をするインターネット番組に出演。そして11月3日にはインターネットの人気サイト「ニコニコ動画」の生中継に出演。約1時間、学生や視聴者の質問に答えていた。
解散を先延ばしする麻生首相を「彼はチャンスを逃した」とバッサリ。
政権奪取の声を高くしているが、これについても「一度やらせてみてくれ」とボルテージを高くしている。
これに刺激された形で麻生首相は渋谷の居酒屋「北の家族」に顔を出し、ドリンク飲み放題「3000円コース」をとり、学生40人あまりと懇談。
小沢代表も麻生首相も若者への支持拡大を狙っている。
解散は大きくずれ込み、年を越しそう。だが、麻生首相、小沢代表のつば競り合いは激しさを増していくばかり。
「懸命な露出作戦で、票をかき集めようというところがありあり。これからは全国行脚争いということになるのでは」(永田町筋)
各世論調査の結果では自民党の支持率は下落。支持が少なくなり、不支持が増えている。
それでいて「首相は誰がいいか」では麻生首相が小沢代表に勝っている。この「ねじれ現象」がなおのこと麻生首相と小沢代表を熱くさせている。
衆院の定数は480議席。過半数は241議席。
焦点は300ある小選挙区での議席獲得。小選挙区は党首の力量が大きくものを言ってくる。
社民党福島瑞穂党首がイメージチェンジしている。
髪型も服装も、ガラリといった感じで違う。髪はショートカットから肩までくるほど長くなり、服は原色から白、ベージュに。永田町での評判はなかなかのもの。
「一段と若返ったよう。それでいて落ち着きがでている」
イメージチェンジによる存在感はアップだ。
存在感といえば社民党そのものの存在感はいまひとつ。自民党、民主党の「攻防」ばかりが話題になっており、社民党の話題は出ていない。
すっかり自民党、民主党の間にあって埋没してしまっている。
「日本社会党」から「社民党」(正式名称は社会民主党)に党名が変わってから12年。
「日本社会党」時代は、それは勢いがあった。自民党と二大政党を競っていた。そんな社民党が落ち目になったのは1995年の参院選から。当選は17人。96年の衆院選での当選は15人。
その後は選挙のたびに議席を減らしていくばかり。麻生太郎首相は解散先送りを明らかにしており、選挙は来年か。
次期総選挙は自民党、民主党にとっては「政権」のかかった選挙。
社民党としても絶対に負けられない選挙だ。前々回の選挙では議席を3分の1に減らしている。前回の選挙では2議席増やし7議席を確保しているが、この選挙で土井たか子元党首が落選している。次期総選挙で社民党が目指しているのは10議席以上確保。
福島党首は自身のイメージアップと同じく、社民党をアップに持っていくことができるか。党の命運がかかっている。
麻生太郎首相就任と同時に「解散」かと思われていたが、これが延び延びに。
民主党菅直人代表代行に言わせると「弱虫太郎」に。
それでも麻生首相は「解散」という伝家の宝刀を抜かず、このままいけば解散は来年に。
自民党細田博之幹事長も言っている。
「解散はいまやなし。先に延びた」
解散先送りに衆院議員からは悲鳴が上がっている。
すでに選挙事務所を開いており、この費用がどこまでふくらんでいくかわからない。そのことでの悲鳴だ。
ここにきて政治資金集めのパーティーが多くなってきた。
だが、これは幹部議員ならではのもの。
「若手議員ではパーティーそのものも開くことができない」(永田町筋)
そこで頼りにしているのが党からの活動資金。
自民党国会議員には閣僚、閣僚経験者を除き、年に2回、党から「政治活動費」が支給される。
夏は「墓参りの線香代」という名目で。そして暮れは「もち代」という名目で。
その額は300万円から500万円ほど。
政局は風雲急を告げているだけにありがたい活動費だ。
だが、この額が少なくなってきている。昨年暮れの「もち代」はダウン。
ときの伊吹文明幹事長は「資金が足りない」と。
さて、今年の「もち代」はどういったことになるか。
党独自が行った選挙情勢調査では厳しい数字が出ている。
「獲得議席は160台」と。これは現有議席を半分も減らすことになってしまう。
歴代首相にはゴルフ好きが多い。
中曽根康弘元首相、竹下登元首相、宮沢喜一元首相など。
腕前に自信を持っているのは中曽根元首相でハンデ22、スコアーは100を少し切っている。
竹下元首相はハンデ28だった。
「ゴルフは体にいい」とそれは熱心なものだった。
宮沢元首相にいたっては、雨が降ろうが雪が降ろうが、週末にはグリーンの上にいたものだ。
健康維持にプラスし、重要な話をゴルフ場でする「グリーン会談」も。
小泉純一郎元首相は政権の座にいた間は、一度もクラブを握っていない。
政権の座を降りてから再開している。
安倍晋三元首相のドライバーの距離は260ヤードあまり。スコアーは100を切っている。
ゴルフが政権の座から1年あまりで降りるという原因の一つになったのは森喜朗元首相。
01年2月10日、ハワイ沖で宇和島水産高の実習船えひめ丸が沈没。このときゴルフをしていたことで激しい批判を浴びている。
麻生太郎首相だが、政権の座に座ってから2カ月が過ぎるが、まだ一度もコースには出ていない。
10月に神奈川県横浜市の練習場で打ち放しをしたのが一度だけ。
レッスンプロにアドバイスを受けながら。
その腕前のほうだが、永田町では「かなりのもの」ともっぱら。
なにしろ福岡県飯塚市の自宅庭はアプローチの練習ができるほどの広さ。
ライフル射撃でモントリオール五輪に出場しているぐらいで、運動神経も。会員権は麻生飯塚ゴルフクラブなど8件。
レストランの格付けで有名なフランスのミシュランガイド。08年の東京版では150の店に「星」がつけられた。
グルメには必携のガイドブックということに。
グルメといえば麻生太郎首相も。
話題になっているのはホテルのバー通いのほうばかりだが、グルメのほうも本物。
グランドプリンスホテル赤坂内の中国料理「李芳」、ホテルオークラ内の日本料理「山里」、赤坂の日本料理「浅田」、東麻布のステーキハウス「山祥庵」、日本橋の西洋料理「島」、新宿のフランス料理「オテル・ドゥ・ミクニ」、有楽町のフレンチ「アビシウス」、広尾の日本料理「京寿々」、ホテルオークラ内のすし店「久兵衛」といった店に顔を出している。
食事に同席するのは千賀子夫人、秘書官ら。
麻生首相に限らず、歴代首相はグルメが多い。
森喜朗元首相、小泉純一郎元首相も、政権の座にある間、東京の有名店を食べ歩いている。
森元首相がよく出かけたのはステーキ店「桂」、フランス料理「トリアノン」、しゃぶしゃぶ「ざくろ」、中華料理店「トゥーランドット遊仙境」、天ぷら店「天ぷら福佐」、インド料理「リトルインディア」、イタリア料理「サバティーニ青山」など。
小泉元首相は九段のふぐ料理店「ふぐ源」、赤坂の日本料理店「福田家」、中国料理「楼外楼飯店」、日本料理「津やま」、銀座のイタリア料理「ラ・ヴィータ・デラ・パーチェ」、芝のフランス料理店「クレッセント」、丸の内のイタリア料理店「アンティカ オステリアデルポンテ」などがお気に入り。
都内の有名店で首相が行かない店はないほど。
中曽根康弘元首相からは年齢がまったく感じられない。
1918年5月27日生まれの90歳。かくしゃくとしている。提言、苦言も変わらずだ。
麻生内閣が二世議員の集まりであることにも「能力のない人も大臣になるのは問題」とまで斬っている。
2003年に衆院議員を引退。このとき「生涯現役」を宣言しているが、まさにその通り。
議員バッヂこそないが、永田町の「ご意見番」としての存在はゆるぎがない。
82年11月から87年11月まで5年間にわたって政権を担当してきたという「重み」がある。
いま中曽根元首相が「ライフワーク」として力を入れているのは「財団法人世界平和研究所」だ。政権の座を降りた後、88年に設立したもの。中曽根元首相が会長を務め、元駐米大使の大河原良雄氏が理事長をしている。
10月16日に20周年のシンポジウムとパーティーを開いている。
当日の出席者はミハイロビッチ在日ロシア大使、CSIS米国戦略研究所ジョン・ハムレ所長ら。
中曽根元首相が「世界平和研究所」を設立した趣旨は「世界のたまひろいをしたい」というもの。
それだけに現在の世界情勢を憂い、厳しい目を向けている。
それにしてもとにかく元気。世界を飛び回っている。4月には中国北京での「日中韓賢人会議」に出席し、胡錦濤国家主席とも会談。
いま世界のリーダーが入れ替わってきている。米国次期大統領はオバマ氏といったように。それだけに中曽根元首相は注目している。
「NASA」がいま永田町の権力を握っている。
「とにかくNASAの結束は固い」永田町ではそう言われている。
麻生太郎首相、中川昭一財務金融相、甘利明行政改革相、菅義偉自民党選挙対策副委員長の4人の頭文字をとって「NASA」と呼ばれている。
中川財務金融相、甘利行革相、菅選挙対策副委員長の3氏は、それぞれ所属する派閥は違う。
中川氏は伊吹派、甘利氏は山崎派、菅氏は古賀派。
所属派は違うが麻生首相誕生の中心だった。
麻生首相は3氏を絶対的に頼りにしている。
「まずなによりも3人に相談といった感じ」(永田町筋)
中川財務金融相は「北海のヒグマ」の異名をつけられていた故中川一郎氏の長男。その行動力は「父親以上」ともっぱら言われている。テニスを得意としており、11月9日に行われたテニスの全日本選手権プロアマ大会で全勝優勝している。
甘利行革相も二世議員。初当選は新自由クラブから。ソニーで2年間のサラリーマン生活の経験がある。演説のうまさでは定評がある。
菅選挙対策副委員長は二世議員ではない。努力の積み重ねによって国会議員に。いま麻生首相から最も頼りにされている右腕だ。
選挙対策委員長は古賀誠氏だが、実質的に菅氏が取り仕切っている。自民党の選挙情勢はきわめて厳しい。それだけに菅選挙対策副委員長がどう選挙戦術を組み立ててくるか。
麻生首相がどこまで政権を維持していけるか、3人の占める位置は大きい。
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